北上・西和賀

大和ハウス工業 北上の物流施設完成 全天候型 北東北で最大規模

完成したDPL岩手北上。内部には車両が入る「中車路」が設けられ、天候に関係なく荷物を積み下ろしできる

 大和ハウス工業(本社大阪市、大野直竹社長)が北上市相去町の北上南部工業団地に建設を進めてきた大型マルチテナント型物流施設「DPL岩手北上」が完成した。、延べ床面積2万8043平方メートルを誇り、物流施設としては北東北最大規模。運送物流、製造業など幅広い事業者が入居に興味を示しているという。東北道北上金ケ崎インターチェンジにも近接しており、物流の活性化、スピード化にも一層寄与しそうだ。

 同社は全国各地に物流施設を整備。マルチテナント型は北東北初で、東北では仙台市に次ぐ2カ所目となる。

 DPL岩手北上は鉄骨造り平屋建て。敷地面積4万5571平方メートル。市から約6億8000万円で土地を取得し、2016年12月に着工。予定通り順調に工事が進められた。総投資額は約40億円。

 倉庫は4区画に分け、各区画に10トン車17台、全区画合わせて68台入るスペースがある。車両が内部に入り、風雨などの影響を受けずに荷物を積み下ろしできる「中車路」を設けている。

 各区画に事務所も設置。倉庫は高さ6・5メートルで、1平方メートル当たり1・5トンの重量に耐え得る。トラックの荷台に合わせた高床式で、高さを調整するドッグレベラーも配備。テナント企業のニーズに対応できる仕組みになっている。

 外には駐車場324台分、トラック待機場11台分を確保。大和ハウスの子会社が建物全体を管理する。

 同社が今月5日に開いた内覧会には、県内をはじめ全国規模の運送、物流関係、北上、金ケ崎両市町の自動車関連、精密機械関係の製造業など合わせて45社120人が訪れた。同社によると具体的に入居を検討する企業、中には複数区画を求める社もあるといい、個別に交渉を進めている。

 大和ハウス工業岩手支店の三浦英行建築営業所長は「内覧会では思った以上に興味を示していただいた。この辺は物流倉庫が足りない状況で、その解消にもつながるのではないか。運送物流や製造業関係の入居を促進し、各社と連携していきたい」と強調。年内には満床としたい考えだ。

 同社は今後も状況を見ながら北上市、県内で同様の物流施設建設を検討していくという。

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