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黄川田氏が勇退表明 新岩手3区 前職2人の対決軸に

黄川田徹氏

 岩手3区選出の衆院議員を6期務めた民進党の黄川田徹氏(63)は28日、10月10日公示、同22日投開票の衆院選に出馬せず、勇退する意向を明らかにした。体調面の不安などを理由に挙げている。黄川田氏の勇退に伴い、新岩手3区は自民党の前職藤原崇氏(34)と自由党代表の前職小沢一郎氏(75)との一騎打ちの可能性が高まった。

 黄川田氏は岩手日日新聞社の取材に対し、持病の悪化により2014年の前回衆院選後から勇退を考えていたことを明かした。関係者からの助言で小選挙区から比例への転身も検討したが、解散時期が早まったこともあって「このままでは十分な政治活動はできない」として、最終的には27日に決断したという。区割り変更で自らが地盤としてきた気仙地区が新岩手2区に編入され、党所属の元職畑浩治氏(54)が野党統一候補としての擁立が決まったことで「後進に譲る道筋ができた」とした。

 衆院選では引き続き党県連代表として党所属の岩手1区の前職階猛氏(50)、2区の畑氏の当選に全力を挙げる方針を示している。

 黄川田氏は陸前高田市出身で、早稲田大法学部卒。同市職員、県議を経て00年の衆院選に当時の自由党公認で出馬し初当選、連続6期務めた。旧民主党政権では総務副大臣、復興副大臣、衆院東日本大震災復興特別委員長を歴任。現在は民進党県連代表を務めている。

 区割り変更後の新岩手3区は、野党共闘を模索する中で黄川田氏と小沢氏の候補者調整が焦点となっていた。黄川田氏の勇退で、小沢氏と藤原氏との「与野党対決」の構図となるとみられるが、小沢氏が希望の党に合流した場合には共産党が候補擁立する可能性を示しており、流動的な要素も含んでいる。

momottoメモ

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