県内外

3区 中盤 両陣営が火花 衆院選いわて

小沢氏 公示後初の本県入り
藤原氏 小泉氏が街頭で応援

 衆院選公示から4日目となる13日、岩手3区に立候補している自由党代表で無所属の前職小沢一郎候補(75)が公示後初めて本県入りした。盛岡市内であいさつ回りを行った後、選挙区に入ってスタッフを激励するなど、陣営の引き締めを図った。一方、自民党公認の前職藤原崇候補(34)には、党本部の小泉進次郎筆頭副幹事長が応援に駆け付けた。奥州市水沢区のメイプル前で人気の大物弁士と共に街頭演説を行って支持を訴え、無党派層の取り込みを図った。選挙戦が中盤を迎えた中で、両候補が選挙区に顔をそろえ、一気に盛り上がりを見せてきた。【2、4面に関連】

▲支持者と笑顔で握手する小沢候補=花巻市の連絡所

 小沢候補は、同日午後に盛岡市入りし、共産党や社民党、関係団体を訪問。その後に3区内の花巻、北上、奥州、一関各市の事務所や連絡所を回った。

 このうち北上市の連絡所で小沢候補は、今回の衆院解散について「自己保身のため解散権を乱用し、民主主義への挑戦だ」と痛烈に批判した上で「野党が結集して戦えばと思っていた。思い描いていた状況とは違ってきたが、少なくとも自民党を単独過半数割れに追い込む」と強調し、支持者らと握手を交わした。

 盛岡市内で記者団の取材に応じた小沢候補は、野党共闘について「野党共闘は、岩手から始まった。総選挙も野党が共闘という形で取り組めば必ず政権交代できると言い続けてきた。有権者にいろいろな意味の戸惑いを与えているのではないかと思うが、できる限り野党共闘でやっていくということが政権交代の一番の方法だ」とした。

 今回の選挙区入りについては「4日目に地元入りしたのは初めて。選挙情勢も厳しいし、地元の皆さんもしばらく顔を見ていないという人も多いので、皆さんにお願いのあいさつをしようということだ」と述べ、最終盤に再度選挙区に入ることを明言した。

▲小泉氏(左)と街頭演説を行った藤原候補=奥州市

 藤原候補は、公示日に安倍晋三首相と共に一関市で街頭演説に立っており、今回は絶大な人気を誇る小泉氏と並んで演説した。

 詰め掛けた多くの有権者を前に、藤原候補は「われわれの地方が立ち行かなくなれば、早晩日本全体が立ち行かなくなる。だからこそ地方から地方の声を発信していくことが一番大事だ」としながら、区割り変更で県内の小選挙区が1減となったことで「地方の声がどんどん少なくなってきている。地方の人間が大きく声を上げていく必要がある」と訴えた。国際リニアコライダー(ILC)の誘致については「あと1年が勝負で、この地域の代表として、与党の議員として頑張っていきたい」とした。

 小泉氏は「同じ世代で、ずっと頑張っている藤原候補を負けさせるわけにはいかない。政治の時代も新しい時代に一歩前に進めていこうではないか。イデオロギーにとらわれることなく、やるべきことを一つ一つ前に進めていく政治を実現したい」としながら「時間はかかると思うが、この道を行けばきっと人口は減っても日本の、岩手の新たな文化ができるという一筋の光が見える国づくりをやっていく」と力を込めた。

 14日は、小沢陣営は奥州、一関、平泉各市町で、藤原陣営は一関市で遊説を計画しており、今衆院選で初の週末に両陣営は集票に全力を挙げる。

momottoメモ

地域の記事をもっと読む

県内外
2024年5月18日付
県内外
2024年5月18日付
県内外
2024年5月18日付
県内外
2024年5月18日付