北上・西和賀

競技の裾野拡大へ 市協会 ボクシング基礎指導【北上】

リングで練習に励む受講生ら。ボクシングの基本を習得し、楽しさを体感している=11日、北上市の黒沢尻工高ボクシング道場
黒工高道場で月2回教室

 北上市ボクシング協会(小原嘉正会長)は毎月2回、ボクシング教室を開いている。ジュニア育成と競技人口の裾野拡大へ小中学生に基本を指導。体力づくりを目的とする社会人も受け入れ、幅広くボクシングの魅力と楽しさを伝えている。

 同市では県立黒沢尻工業高校ボクシング部が強豪として毎年、全国高校総合体育大会(インターハイ)や国体などで活躍。国際ボクシング連盟(IBF)ライトフライ級元王者八重樫東選手らプロ選手を輩出しているが、市協会に独自のリングがなく、他市の協会と比べジュニア育成が立ち遅れていた。

 同協会では将来を見据え、競技普及へ通年でのジュニア育成が不可欠と判断。今年7月から毎月第2、4土曜日の夕方、同市村崎野の黒工ボクシング部道場を借りて教室を開いている。

 受講者は徐々に増え、現在は小学生が1年生を含む3人、中学生が3人。40、60代の一般2人も体力づくりの一環で受講し、幅広い年代が同協会員の指導を受けている。

 初心者はステップの練習から基本動作を習得。回を重ねるとミット打ち、防御、サンドバッグ打ち、ロープ(縄跳び)、シャドーボクシング、マスボクシングといったメニューをこなす。

 受講する中学生は、いずれも高校でボクシング部入部を視野に入れる。及川壮吉君(北上北3年)は「楽しいが思ったよりもきつい。体だけでなく精神力も鍛えられる。高校に入ったらすぐに試合に出たいので、パンチの種類も全部覚えたい」と目を輝かせ、中野プレストン君(北上北2年)は「いい環境でやれている。基礎をここで完全に覚え、高校でさらに技術を磨きたい」と前を見据える。

 小学生もボクシングの楽しさを体験。齋藤兆智君(飯豊2年)は「ちょっと手が痛いけど、パンチが楽しい。いっぱい練習して、もっと強くなりたい」と声を弾ませる。一般の受講者もそれぞれのペースで、心地よい汗を流している。

 同協会の細工谷寿浩副会長は「みんなやる気がある。まずはボクシングを好きになってくれるのが一番。ここで育った子が高校、大学、社会人と続けてくれれば」と期待を込める。現在の受講生は全て男性だが、女性も歓迎している。

 参加料は通年で高校生以上5000円、中学生以下3000円。初回体験無料。問い合わせは同協会事務局の高橋淳さん=090(2022)1873=まで。

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