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食感もっちりパンや菓子 東北農研開発小麦「もち姫」 消費拡大へ14業者試作【岩手】

「もち姫」を使った菓子などを紹介し、魅力をPRした試作品発表会

 もち性小麦品種「もち姫」を使った加工食品の試作品発表会(盛岡農業改良普及センターなど主催)は1月30日、盛岡市内で開かれた。県内14事業者がもっちりとした食感を生かしたパンやスイーツを発表し、さらなる消費拡大に向けて魅力をPRした。

 もち姫は、農研機構東北農業研究センターが2006年に開発した。もっちり、しっとりした食感ながら、粘着性は低く、つるりと飲み込めるのが特徴。紫波町や花巻市などで生産されている。

 試作品発表会は、もち姫の生産と消費拡大につなげる目的で開催。生産者や加工業者ら約150人が来場し、県内の菓子製造業やパン工房、農業高校などが作った加工食品を試食した。

 このうち平泉町の千葉恵製菓は、もち姫を100%使用したどら焼き皮のフロランタンや、ふんわりと膨らんだ蒸し焼きオムレットを発表。同社一関工場チーフの瀬戸芳浩チーフは「餅のような食感をどう生かすか苦労したが、なかなか良いものに仕上がり、菓子作りの可能性が広がった。ゆくゆくは商品化にもつなげたい」と語った。

 このほか、トルコ風アイスのように伸びるプリンや、しっとりした生地でクリームを挟んだレーズンバターサンドなどもあり、参加者の注目を集めていた。

 盛岡農業改良普及センターの林尻雄大上席農業普及員は「さまざまな可能性を探りながら、研修会などを通じて普及の取り組みを継続していければ」としている。

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