花巻

桜台小5年生が大賞 雨ニモマケズ朗読全国大会 賢治世界工夫し表現【花巻】

 花巻市出身の詩人、童話作家の宮沢賢治の作品にちなんだ「雨ニモマケズ朗読全国大会」(実行委主催)は3日、同市若葉町の市文化会館で開かれた。県内外から17組が出場し、感性を生かしたパフォーマンスで「雨ニモマケズ」の朗読に取り組んだ結果、同市の桜台小学校5年生の発表が大賞に輝いた。

 「賢治の強さ、やさしさ伝えよう」を掲げて毎年開催し、今回で11回目。開会式で実行委の林正文会長は「雨ニモマケズの精神を今後も引き継ぎ、賢治の強さ、優しさが大会を通じて全国各地、世界に発信されるよう願っている」とあいさつ。上田東一花巻市長が祝辞を寄せた。

 地元の花巻を中心に北上、一関市と秋田、福島、神奈川各県、東京都の子供からお年寄りまでが出場。実行委構成団体の代表7人が表現力や理解度、独自性などの観点で審査した。

 出場者が住む地域の方言や韓国語に訳して伝える人、自作の詩を加える人、南京玉すだれのパフォーマンスを演じる人など、賢治の世界をそれぞれ工夫して表現。福島県から参加した4人は、東日本大震災で避難生活を余儀なくされた自身の思いや、牛舎に残されたまま死んだ牛たちの無念さを自作の詩に込めて発表した。

 大賞を受賞した桜台小は、「桜台小5年花まる登山隊」として43人が出場。昨年10月の学習発表会で披露した群読をアレンジした。最初に全員がそれぞれ早口で「雨ニモマケズ」全文を朗読した後、「だ、だ、だぁすこだ」のテンポ良いリズムに合わせて朗読を重ねるなど見事な演出で、来場者から大きな拍手を受けていた。阿部遙輝君(11)は「出場が決まってからみんなで練習してきたので大賞はうれしい。最高の発表ができた」と喜んでいた。

 大賞を除く結果は次の通り。(敬称略)

 ▽1位=お台場娘(東京都)▽2位=杉本摂子(花巻市)▽3位=板垣茉子(同)▽特別賞=二子の双子(北上市)油井憲一(福島県)

地域の記事をもっと読む

花巻
2024年4月27日付
花巻
2024年4月27日付
花巻
2024年4月27日付
花巻
2024年4月27日付