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本県医学の変遷紹介 県立図書館で企画展【岩手】

本県の医学教育の歴史などを紹介している県立図書館の企画展

 盛岡市盛岡駅西通の県立図書館で、企画展「岩手の医学」が開かれている。本県ゆかりの医師や近代の医学教育に関する資料205点を展示し、江戸から明治時代までの本県の医学の変遷をたどっている。4月15日まで。

 岩手医科大が2017年に創立120周年を迎えたことにちなんで開催。一関藩(現一関市)の医者建部清庵(1712~82年)が民を飢饉(ききん)から救うために草木の調理法などを記した「民間備荒録」をはじめ、同市出身の蘭学者大槻玄沢(1757~1827年)が西洋の解剖書「解体新書」を翻訳し直した「重訂解体新書」、奥州市出身で蘭方医学を修めた蘭学者高野長英(1804~50年)が書いた処方箋の写しなど資料202点を展示している。

 本県の医学教育の発展に尽くした人物として、岩手医科大の創設者三田俊次郎(1863~1942年)と初代学長三田定則(1876~1950年)に関する資料も紹介。このうち俊次郎は岩手医学校卒業後、病院勤務などを経て東京帝国大医学部で眼科学を修めた。盛岡市に帰郷後、地域医療の貧困や医師不足を憂う気持ちから私財を投じ、同大の前身となる医学講習所を開設した。同展では2人の伝記や同大120周年記念誌などを展示し、地域医療の発展に尽くした先人の功績を伝えている。

 開館時間は午前9時~午後8時。28日、3月25~31日は休館する。

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