一関・平泉

油島小5年生 マイスター招き学習 歴史や風習も理解

もちマイスターの後藤さんを招いて油島小で行われた授業
ふすべにあんこ 餅料理大好き

 一関市立油島小学校5年生は5日、一関の食文化を取り上げた総合学習の一環として、地域に住むもちマイスターを講師に招いて餅食について理解を深めた。

 同学年は、総合学習で田植え、稲刈り、脱穀、おにぎり作りを学び、年明けからは一関の食文化を取り上げている。その中で餅食に関して調べていた。調べきれない疑問を解決しようと、もちマイスターの後藤定幸さん(70)=同市花泉町油島=を招いて授業を行った。

 授業では、後藤さんがもち米の生産の状況や歴史、餅を食べる風習、一関地方での広がり、餅本膳の作法などについて説明。「江戸時代の飢饉(ききん)の時に青米やくず米を粉にして『しいなもち』を食べた。ため池のエビや水路のドジョウなどを使っておいしく食べる工夫をしたのが、えび餅やふすべ餅になって種類が増えるきっかけになった」などと話した。

 また、三浦チヱ子さん(73)=同=があんこ、えび、ふすべの3種類の餅料理と自家製のたくあんなどを振る舞った。児童は軟らかく味わいのある伝統的な餅料理を平らげた。

 これまでの学習を通して児童の餅食へのこだわりも出ており、村岡真君は「ゴボウと鶏肉がマッチしたふすべが好き」、阿部逞君は「洋風スイーツにはない程よい甘さのあんこが良い」、遠藤葵君は「ちょっと甘いきな粉が一番」、武田朱琉君は「しょうゆだけでは物足りない。砂糖じょうゆとのりがマッチしたのり餅が好き」とそれぞれ話していた。4人は「知らなかった由来や習慣を教えてもらえて良かった。種類も200以上あってびっくりした」と餅への理解を深めて喜んでいた。

 今後はオリジナルの餅料理を考えるなどして、学年のまとめとする考えだ。

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