奥州・金ケ崎

新食感「どら焼」開発 江刺自動車学校、高千代とタッグ 発酵バターにベリー【奥州】

新商品「ガーデンハックルベリーどら焼」を共同開発した高千代の高橋社長(右)と江刺自動車学校の朽木社長

 奥州市内の老舗菓子店と農業の6次産業化に取り組む自動車学校が新商品「ガーデンハックルベリーどら焼(やき)」を共同開発し、10日に発売する。ベリーの果実を濃厚な発酵バターに混ぜ合わせた紫色のクリームが目にも鮮やかで「従来のどら焼きの概念を覆す新食感スイーツ」として売り込む。

 新商品開発は、新たな地域ブランドの確立を目指して小規模事業者の経営発達支援計画を策定し、経済産業省から支援機関の認定を受けた奥州商工会議所事業の一環。

 同市江刺区の江刺自動車学校(朽木聖好社長)が栽培するガーデンハックルベリーに着目し、2016年に商品化した加工品のジャムを活用した菓子の開発に同市水沢区の銘菓処高千代(高橋一隆社長)が名乗りを上げ、17年9月から試行錯誤を重ねて完成させた。

 地元のみそとしょうゆこうじ、甘酒を入れた皮を一枚にしてジャムを露出させたどら焼き。高橋社長(43)は「バターとジャムの相性が良く、日を追うごとに濃厚になるため幅広い人たちの好みに応えられる」と説明する。

 ガーデンハックルベリーはナス科の植物で、目によいとされる成分のアントシアニンがツツジ科のブルーベリーに比べて5~7倍ほど多いという。自動車学校そばの畑約3300平方メートルで栽培する朽木社長(52)は「おいしいだけでなく、体にもいいどら焼きとして知ってもらえれば」とPRする。

 ブッセ、タルト、チーズケーキを含む試作品4点の中から「一番新しい世界観を出せる」としてどら焼きに決定。皮にジャムを一度塗った上でバタークリームを載せる手間をかけ、ジャムの風味がしっかり残る工夫も施した。

 同商議所の髙森俊文専務は「今回の取り組みが事業者同士の異分野連携など新たな事業展開につながれば」と期待する。

 1個130円。3個入り420円。5個入り700円、11個入り1500円。高千代と江刺自動車学校のほか、ホーマック水沢店(同市水沢区)、同北上藤沢店(北上市)で販売する。

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