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復興のつち音 力強く 東日本大震災から7年【岩手日日第2朝刊】

大規模なかさ上げ工事が行われている陸前高田市内

 2011年3月11日の東日本大震災発生から7年。被災地では、まちづくりを考える上で最も重要な基盤と考えられていた浸水区域のかさ上げやまちを守る大規模な防潮堤、復興道路・復興支援道路、さらに鉄路復旧などのインフラ整備が急ピッチで進められ、そのつち音とともに被災者の生活再建、経済再建への歩みも日一日と力強さを増している。

 被災世帯のうち、建設・購入や災害公営住宅への入居などで恒久的な住宅を確保した世帯は8割に上り、かさ上げが終了した地域ではまちづくり計画に沿って真新しい公的施設や商業施設、雇用の場となる工場などの立地も目立ち始めた。被災地が復旧から復興に姿を変えつつある現実が見て取れる。

 しかし、5000世帯余りが依然仮設住宅での生活を余儀なくされている。新しい住宅や商業施設が建設されているが、人口減少や観光客の減少、復興特需頼みの地域経済の現状を不安視する住民は少なくない。「沿岸市町村は被災状況が異なり、新しいまちのつくり方、復興の足取りもまた異なる」と話す住民の言葉は、多様な被災地支援と継続の必要性を訴え掛けてくる。

momottoメモ

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