一関・平泉

学びや 我らの胸に 清田、磐清水 2小で閉校式【一関】

閉校式でお別れの言葉を述べる清田小の児童
学びやへの感謝を込めて校歌を斉唱する磐清水小閉校式の出席者

 一関市内の小中学校統合に伴い、今年度で7校が閉校する。千厩地域では5校のうち清田、磐清水の2小学校で17日、閉校式が行われ、児童らは母校での思い出を胸に、それぞれの歴史と伝統を新小学校へ受け継ぐことを誓った。

 清田小(吉度康男校長、児童40人)の閉校式には児童、教職員、保護者、地域住民ら約310人が出席。市教委告辞、勝部修市長のあいさつに続き、吉度校長は「4月から五つの小学校が一つになる。清田で学んだ自信と誇りを忘れず、仲間と力を合わせて新しい歴史を築いていってほしい。地域の皆さんには清田の子供たちを変わらず温かく見守ってもらいたい」と式辞を述べた。

 全校児童によるお別れの言葉では、学校の歴史や閉校までの1年間、心に残った出来事を振り返り、「清田小は閉校するけど、心の中でいつまでもなくなりません。ありがとう、さようなら清田小」と感謝の言葉を述べた。校旗返納後、全員で校歌斉唱して締めくくった。

 同校は1875(明治8)年、金田小として創立。1907(同40)年に小梨尋常高等小学校清田分教場を経て、29(昭和4)年に清田尋常小学校として独立。85年に現校舎が完成した。学校活動では、郷土芸能「田植踊り」の継承、学校花壇の整備など環境美化活動にも力を注いだ。これまでに5200人余りの卒業生を輩出した。

 磐清水小(阿部あずさ校長、児童42人)の閉校式には児童をはじめ、地域住民、教員OBら約250人が出席。阿部校長は古里を大切に思う児童の心に触れながら、これまで学校を支えてきた地域住民に感謝の思いを伝えた。児童と保護者に向けては「新しい小学校で頑張っている姿を、地域の中でも見せることを約束してほしい」と呼び掛けた。

 お別れの言葉では、全校児童が学校行事や地域活動での思い出を語り、「古里での深い絆と思い出を胸に、新しい場所で磐清水の歴史をつないでいく」と決意を述べた。長きにわたり地域を見守ってきた学びやに感謝を込め、出席者全員で校歌を斉唱した。

 同校は1873(明治6)年、安楽寺に開設。1947年に磐清水小になり、69年に現校舎が落成した。郷土の歴史を題材にした音楽劇「磐清水の里の物語」は、30年以上にわたり学習発表会で上演され、児童、住民が古里の素晴らしさを再確認してきた。開校以降、卒業生は3400人を超える。

 閉校式は18日に小梨、奥玉両小、21日に本寺中、本寺、千厩両小で行われる。

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