絶景、緑のブナ林 国道397号、冬季通行止め解除【奥州】
奥州市胆沢若柳から秋田県に通じる国道397号の平七沢―秋田県境16・3キロは22日、冬季通行止めが解除された。約半年ぶりに通行が可能になり、焼石連峰の麓を車が行き交った。
本県側の平七沢ゲートでは正午の開門に合わせて県外ナンバーを含む約50台が列をつくり、次々と秋田方面に向かった。
ブナ林を縫うように走る同区間(焼石連峰ビーチライン)は、道路わきを雪解けの沢水が流れ、周囲の山肌に残雪が見られるなど春を迎えたばかり。車を降りて景色を眺め、山菜採りを楽しむ姿も目立った。
オートバイで訪れた花巻市桜町の介護士駒込慶一さん(54)は「木漏れ日や山の残雪がきれい。走りながら動画撮影できるカメラを付けてまた来たい」と話した。
県南広域振興局土木部道路河川環境課は「天気が良かったためか、近年にないほどの車両が並んだ。待ちわびた人たちが多く集まったのでは」とみる。同課によると、同区間は2017年11月に閉鎖され、4月初めから除雪作業を進めたが、積雪が多く1週間ほど長引いた上、落石の危険がある石の除去作業もあり、解除は昨年に比べて5日遅かった。