一関・平泉

世界に一つ、かれんに 絶滅危惧種 ゲイビゼキショウ 舟上で住民ら観賞会 東山【一関】

ゲイビゼキショウ
舟の上からゲイビゼキショウの群生を眺める参加者

 一関市東山町の地域協働体・たいしたもんだ長坂みらい塾(鈴木正敏代表)のゲイビゼキショウ観賞会は21日、同町の猊鼻(げいび)渓で開かれた。参加者は、世界でもここにしか咲いていないといわれるゲイビゼキショウの白い花を岩肌から探し、風に揺れる群生を見守っていた。

 ゲイビゼキショウは、アジア圏に広く分布しているチシマゼキショウ属の一種。猊鼻渓でのみ確認され、環境省のレッドリスト絶滅危惧種ⅠB類に分類されている。高さ15~25センチとなる小型の多年草で、5~6月に10日間ほど白い花を付ける。石灰岩植物で、岩場の水が少し滴り落ちる所などを好む。岩泉町に分布するアッカゼキショウの近縁種とされるが、オシベの長さなどに差異がある。

 観賞会には会員と地域住民ら20人が参加。舟で川をさかのぼり、小婦岩の近くで花を見つけ、カメラやスマートフォンで撮影していた。

 観賞会は2017年に続いて2回目で、前回よりも多くの花が確認された。つぼみも多かったことからあと1週間ほどは花が楽しめるとみられ、鈴木代表は「世界でもまれな植物であると聞いているので、これからも毎年見守っていきたい」と話していた。

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