大谷15号3ラン 田中、7回4失点で5敗目
【アナハイム時事】米大リーグは27日、各地で行われ、エンゼルスの大谷翔平(花巻東高出)はロッキーズ戦に4番指名打者で出場し、四回に一時逆転となる15号3ラン、八回に左前打を放ち、5打数2安打3打点で勝利に貢献した。エンゼルスは5-7の八回、大谷が同点のホームを踏むなど5点を挙げて10-7で勝ち、連敗を6で止めた。
ヤンキースの田中はホワイトソックス戦に先発したが、六回に3点を失うなど7回10安打4失点で5敗目(9勝)を喫した。チームは2-6で敗れた。田中は5年連続2桁勝利を持ち越したが、一回に日米通算2000奪三振を達成した。
エンゼルスの4番大谷が、相手に傾いた流れをバットで引き戻した。まずは四回。1点差に迫りなお無死二、三塁で、真ん中付近の速球を中堅左にたたき込む15号逆転3ラン。「いい仕事ができたし、いいスイングができた」。ダイヤモンドを回りながら、思わず笑みがこぼれる会心の一振りだった。
逆転を許した直後の八回は無死一塁から、左翼へ流し打つ単打でチャンスを広げる。ここから打線がつながって一挙5得点。再逆転し、チームは連敗を6で止めた。
日本選手の新人がメジャーで15本塁打をマークするのは、いずれもチームの主力として活躍した03年の松井秀(16本)、05年の井口(15本)、06年の城島(18本)に続き4人目。投手での出場や調整による欠場、右肘の故障での離脱もあった中で着実に本塁打を積み重ね、新人の日本人最多アーチを視界に捉えた。
それでも大谷は「シーズン全体を通してみたら、自分に与えられた仕事はできていないんじゃないかと思う」と言う。この日の試合前には、実戦形式の練習で50球を投じており、「復帰が近い投手の方でもしっかり仕事ができるようにやっていきたい」。やはり打者だけでの活躍で納得することはないようだ。