北上・西和賀

自転車で自然満喫 町観光協会モデル事業 休憩所新設、3コース設定【西和賀】

「にしわがサイクルステーション」の設備。沿線にはサイクリング3コースを設定するなどして自転車愛好者を町に呼び込む

 西和賀町観光協会(高鷹政明会長)は2018年度、自転車愛好者らに町の魅力を広めようと西和賀サイクリングモデル事業を始めた。休憩や車両整備の場としてサイクルステーションを新設し、ダイナミックな自然を満喫できる走行コースも設けた。

 自転車で旅行・観光をするサイクルツーリズムを進める国の動きが背景にある。隣接する北上市や秋田県横手市でもコース整備などに取り組んでおり、同町も近隣と連携し、愛好者が訪れやすい環境を整えようと同協会に同事業を委託した。

 中長距離を走行する愛好者を見込み、21日までに温泉施設や飲食店、産直など10カ所に同ステーションを設置。車両を5台まで駐輪できるサイクルラックをはじめ、貸し出し式の工具や空気入れポンプを常備し、いずれも無料で利用できる。

 クロスバイクなどは部品も含め高価な場合が多い。ラックとつないで施錠することで安全に駐輪できる。トイレや食事、売店などを利用できる場所を中心に協力を得ており、各施設への経済効果も見込まれる。

 ステーションの沿線には、JR北上線ほっとゆだ駅を起点にサイクリング3コースを設定した。沢内方面に北上するノースオレンジライン(片道31・7キロ)は、カタクリや紅葉など四季を通じて自然が豊富。国道107号を北上市和賀町方面に向かうイーストグリーンライン(同10・7キロ)は、錦秋湖が右手に広がる。同国道を横手市方面に進むウェストブルーライン(同9・1キロ)は、空を見上げるような高原の坂道が続く。

 このほか同駅に向かい合う湯夢プラザのレンタサイクルには、新たにクロスバイク3台を配備。利用料は1日1000円。手ぶらで来町しても楽しめる。

 同協会の古桑整事務局長は、県トライアスロン協会理事長も務める。愛好者の視点を取り入れて事業を推める考えで「サイクリングを通して西和賀の四季を感じてほしい」と話している。

 問い合わせは同協会=0197(81)1135=へ。

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