一関・平泉

地域に祝われ 嫁入り道中 厳美・むかさり行列【一関】

むかさり行列で祝福を受ける花婿と花嫁

 昔ながらの嫁入り道中を再現する第14回「むかさり行列」(厳美地域活性化推進協議会、厳美市民センター主催)は4日、一関市厳美町で行われた。華やかな衣装を身にまとった花嫁と花婿ら約100人が町内を練り歩き、地元住民や見物客が2人の門出を祝った。

 新郎新婦役を務めたのは、結婚して2年半という同市萩荘の会社役員伊藤徳光さん(31)=同市厳美町出身=と会社員清里さん(40)=京都府出身=夫妻。

 秋空の下、徳光さんに続き、馬に乗った清里さん、両家の親戚、地元住民らが行列を成し、市博物館を出発した。

 行列は長持唄を響かせながら、厳美市民センターまでの約700メートルをゆっくりと進み、沿道では多くの見物客が「おめでとう」「幸せになってね」と祝福の言葉を贈っていた。

 同センターに到着後は、長持ち受け渡しや抱き入れ、結婚式、三三九度などの儀式が行われた。

 徳光さんは「普段とは違う妻の姿が新鮮だった。たくさんの方から祝福を受けありがたい」と感謝し、清里さんは「京都から嫁ぎ、やっと地元の人に受け入れてもらえたような気持ち。良い嫁になれるよう努めていきたい」と顔をほころばせた。

 見物に訪れた盛岡市の小笠原愛子さん(68)は「同じように嫁入り行列をしたので懐かしく、自分の時のことを思い出した。多くの人に見守られて嫁に出してもらって幸せですね」と話した。

 むかさり行列は1955年ごろまで一関地方で行われていたもので、厳美町では伝統的な行事の継承と地域活性化を目的に2003年に復活した。

momottoメモ

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