県内外

皇室献上品 平成最後 思い込め 蛍雪会会員 県産リンゴ箱詰め

献上リンゴを丁寧に箱詰めする生産者

 皇室に献上する県産リンゴの箱詰め作業が29日、盛岡市内で行われた。県内の生産者が栽培した「ふじ」など3品種を荷造りし、平成最後となる献上準備に生産者の思いを込めた。

 優れた生産実績を持つ二戸、盛岡、花巻、奥州、一関地域の生産者でつくる蛍雪会(紺野亮幸会長)の会員16人が参加。各自が厳選して持ち寄った極上品を最終確認後、白い手袋で一つずつ丁寧に保護ネットに包んで箱に詰めた。

 同会によると、2018年産は夏の猛暑や秋の台風などで栽培管理に苦労したが、生産者の努力で糖度が高く蜜がいっぱい入った高品質なリンゴがそろったという。

 紺野会長(71)=奥州市江刺=は「太陽の恵みをいっぱい浴びた立派なリンゴができた。必ずご満足いただけるはずで、平成の最後に最高のリンゴを贈ることができてうれしい」と胸を張った。

 主力の「ふじ」と「はるか」「青林」の3品種、336個、計12箱(10キロ入り)分。小岩井農場のバター4箱(160グラム×12個)とともに30日に県職員が皇室に届ける。

 収穫期が早い「ジョナゴールド」「紅玉」各2箱は、既に10月下旬に献上している。

 知事からのリンゴの献上は、故秩父宮さまが昭和初期に盛岡市にあった騎兵連隊に勤務された縁で1940年から始まったとされる。戦争での中断を経て49年に再開以来、毎年続けている。

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