一関・平泉

常に身近な“知の泉” 川崎市民セ・図書館20周年 「一押し本」中学生が熱弁【一関】

ビブリオバトルで熱弁を振るう鈴木さん(手前)

 一関市川崎町の川崎市民センターと川崎図書館が開館20周年を迎え、22日に両館で記念行事が催された。地元中学生がビブリオバトルを繰り広げたほか、同館の設立準備と初期運営に尽力した富士大の早川光彦教授が講演で開館当時を振り返り、住民と共に読書の楽しさや図書館の役割などについて再認識した。

 ビブリオバトルは書籍の紹介を通じてコミュニケーションを図るゲーム感覚のイベント。川崎中学校2、3年の男女5人が1人3分の持ち時間で一押しのジュブナイル小説をはじめ、映画やテレビドラマの原作にもなった小説などについて熱く語った。

 生徒たちはストーリーの面白さはもちろん、登場人物の魅力、お気に入りの場面など、さまざまな切り口でアピール。質疑応答後、来場者に一番読みたくなった本に挙手を求めた結果、3年の鈴木柚那さんの一押し本「妖怪アパートの幽雅な日常」がチャンプ本に決まった。

 鈴木さんは「大勢集まったのでとても緊張したが、同じ本を読んで登場人物を知っている来場者から質問を受けたのでほっと安心できた。受験勉強で読書の時間をつくるのも難しいが、枕元に本を置き、就寝前に30分だけでも読むのが習慣になっている」と喜んでいた。

早川光彦富士大教授 講演で開館当時回想
▲講演で開館当時を振り返る早川教授

 引き続き行われた講演では、早川教授が「川崎図書館の魅力と未来」と題して、川崎村立図書館(現川崎図書館)の開設準備に向けた公募で1994年に村教委に採用され、98年12月の開館から主任司書として勤務した当時を振り返った。

 図書館の堅苦しいイメージを払拭(ふっしょく)して、誰もが気軽に使える図書館とするために職員に対しては厳しく意識改革を求めたといい、「来館者へのあいさつや『何かお探しですか』といった声掛けなど、また来てみたくなるような温かな対応は今も職員に受け継がれていてうれしく思う」と話した。

 また、当時の図書館の多くが施設の目的の一つである「レクリエーション等に資する」ことを軽視する傾向にあった中で、早川教授は「住民にとって必要なものを提供するべきだ」という考えから雑誌、コミック、音楽や映画のソフト、おもちゃも貸し出したと明かした。現在も同様に貸し出している。

 将来については「社会的な要求をどのように捉えることができるのかが分岐点になる。変わるものと変わらないものの見極めも大切だ」と助言し、ジョージ・ワシントンの演説から「知識はすべての国において、国民の幸せの最も確かな基盤である」という一節を紹介した。

momottoメモ

「都会のトム&ソーヤ」
「穴 HOLES」
「リバース」
「Wonder ワンダー」
「妖怪アパートの幽雅な日常」

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