一関・平泉

勧請1300年 鼻高々 小野寺浪夫さん 室根神社御神木で天狗面【一関】

室根神社の御神木を使って天狗の面を彫り上げた小野寺さん

 一関市室根町折壁の小野寺浪夫さん(76)は大工の技を生かし、室根神社の御神木を使って大きな天狗の面を制作した。同神社の総代の一人でもある小野寺さんは「勧請1300年の記念になればと思って取り組んだ。立派な木だったので、丁寧に仕上げた」といかつい表情の面の出来栄えに自信を見せている。

 材料となったのは、樹齢350年とされる杉の木。伐採が決まったため、何らかの形で残したいと思い立ち、同神社と相談して天狗の面に仕上げた。

 面の長さは室根山の標高895・3メートルにちなんで89センチ53ミリ。鼻の長さも尺貫法で1尺3寸=1300厘(約39センチ)とし、同神社の勧請1300年にちなんだ。色を塗ると美しい木目模様が消えてしまうため、表面はあえてそのままにした。

 小野寺さんは「これまでも趣味で神楽面などを作ってきたが、これほど大きい面を彫ったのは初めて。一気にやろうとすると彫り過ぎてしまうので、2、3カ月かけて丁寧に作った」と苦労を語る。

 面は30日に神社に奉納される予定。藤原利彦総代長は「立派な面なので、大みそかから三が日までは参拝客が見られるようにし、その後もどこかに飾りたい」と話している。

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