北上・西和賀

迫力のうなり声で登場 無形文化遺産 男鹿のナマハゲ パルで和太鼓演奏【北上】

江釣子ショッピングセンターパルで来場者と触れ合うナマハゲ

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録が決まった男鹿のナマハゲが4日、北上市の江釣子ショッピングセンターパルに現れた。秋田県男鹿市の団体「NAMAHAGE郷(さと)神楽」の公演で、伝統行事と和太鼓が一体となったパフォーマンスで来場者を沸かせた。

 同団体はこれまでにも同店に招かれ、今回も新春イベントに出演。男鹿のナマハゲを含む「来訪神 仮面・仮装の神々」の同遺産登録が決まってから初めての本県公演で、親子連れをはじめ多数が来場して関心の高さをうかがわせた。

 ナマハゲは大きなうなり声を上げて登場。勇壮な和太鼓演奏を披露したほか、客席に降りて会場の子供たちと触れ合った。続いて10~50代の男性メンバー4人が熱気のこもった和太鼓演奏を聞かせ、満場の拍手を浴びた。

 同団体の小林義隆さん(42)は、ナマハゲの風習を来場者に紹介。大みそかに子供を怖がらせる姿が知られるが激しく暴れ回ることはなく、年神として家々では膳を出してもてなすという。

 佐々木快斗君(花巻市立湯口小学校1年)は「秋田にもナマハゲを見に行ったことがあり、今日は握手をしてもらった。太鼓演奏も格好良い」と喜んでいた。

 同団体は2002年から活動し、若者の関心を高めることで継承の裾野を広げてきた。ナマハゲは一度登録見送りとなった経緯があり、自身も地元で風習を担う小林さんは登録を「感慨深い」と振り返る。「ナマハゲは怖がらせているのではなく、心の中に何か後ろめたさがあって怖く感じるもの。自分の内面を認める第一段階として、教育につながる文化にしていきたい」と語った。

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