一関・平泉

誇り胸に延年の舞 毛越寺 二十日夜祭へ総稽古【平泉】

常行堂二十日夜祭での本番に向け延年の舞「唐拍子」の稽古に臨む子供たちと毛越寺の僧侶

 平泉町の毛越寺常行堂二十日夜祭で奉納される延年の舞の総稽古は14日、同寺で行われ、身を切るような寒さの中、一山の僧侶や同寺ゆかりの子供たちが20日の本番に向けて舞の動きやせりふなどを入念に確認した。

 延年の舞は国重要無形民俗文化財に指定された中世芸能の様を色濃く残す歌舞で、常行堂に祭られる摩多羅神(またらじん)の祭礼(1月14~20日)が結願(けちがん)する二十日夜祭に毎年法楽として奉納されている。

 総稽古は本番と同じく常行堂で行われ、子供たちが出演する「田楽」「唐拍子」「花折」の演目を中心に藤里明久貫主らが指導に当たった。

 このうち「唐拍子」の稽古に臨んだ平泉町立幼稚園の藤吉朝日ちゃん(6)は今回が初の参加。「踊るのは難しくない。楽しい」と語り、笏(しゃく)を手に僧侶の太鼓に合わせて元気に跳びはねる動作を繰り返した。

 「田楽」「花折」の2演目に出演する奥州市立衣川中学校1年の三浦璃久君(13)は今回が最後の童子役。「今まで参加できたのは光栄なことで、誇りに思っている。本番は夜遅い時間で寒いので、しっかりと体調を管理して臨みたい」と語った。

 常行堂二十日夜祭は20日午後3時からの献膳式に始まり、7時からはJR平泉駅前から常行堂までの献膳行列。延年の舞は9時から夜半にかけて行われ、「田楽」「唐拍子」「祝詞(のっと)」「若女・禰宜(ねぎ)」「老女」「花折」「留鳥」の7番を奉納し、五穀豊穣(ほうじょう)や除災招福を祈る。

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