奥州・金ケ崎

地元和算家の生涯紹介 要害歴史館 桂茂吉展 計算道具、免許状も【金ケ崎】

和算家桂茂吉の関係文書や和算道具など貴重な資料が並ぶ特別展示「桂功氏所蔵 先祖茂吉展」

 金ケ崎町西根の金ケ崎要害歴史館で特別展示「桂功氏所蔵 先祖茂吉展」が開かれている。和算研究家の桂功さん(同町西根)が所蔵する、自身の祖先で和算家桂茂吉(1830~85年)の関係資料を通し、和算をはじめ幅広い分野で活躍した地元の先人の生涯を紹介している。31日まで。

 茂吉は見題(初級)、陰題(中級)、伏題(上級)の和算の免許を取得しており、明確な時期は分からないものの、伏題取得は金ケ崎では茂吉だけとされる。1871(明治4)年には関流九伝として「谷西(やせい)」の雅号を与えられた。一方、称念寺(仙台市)で得度して和尚の資格を取得したほか、明治期には南方小学校の助教(先生)、三ケ尻村の村会議員、熊野神社の神楽庭元も歴任した。

 展示は、功さんからの打診を受けて企画。茂吉が取得した和算や町見術(測量)の免許状、和算の問題・解法が書かれた「傍書解義」、計算の道具として用いられた「算木」に加え、神楽の巻物、掛け軸など計15点の資料が並ぶ。

 同館では「貴重な資料を見てもらい、展示を通じて茂吉への理解を深めてもらえれば」としている。時間は午前9時から午後5時まで。28日は休館。

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