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新病院、入院中心に 岩手医科大の診療体制 外来は完全予約制16科目

岩手医科大が矢巾キャンパスに整備する附属病院の完成イメージ図

 矢巾町に移転整備を進めている岩手医科大は7日、9月21日に開設する矢巾町の岩手医科大附属病院(新病院)と、盛岡市の現病院施設に開設する内丸メディカルセンター(内丸MC)の診療体制を発表した。新病院は入院を中心とした高度な診断治療を行う1000床規模の特定機能病院、内丸MCは外来を中心とした迅速な検査や診断治療を行う50床規模の一般病院としてスタートし、相互に連携して一体的な運用体制を構築する。

 同病院の小笠原邦昭院長らが会見して開院時の診療体制を明らかにし、「開院後の混乱を最小限にするための体制で、状況に応じて変えていく」と述べた。

 新病院は、現病院の高度救命救急センター、総合周産期母子医療センター、小児医療などの機能を拡充し、重症系病床を増床、緩和ケア病棟や回復期リハビリテーション病棟などを新設する。

 診療科目は現行の48科目を維持し入院に対応するが、外来は完全予約制で高度な診断治療などを要する16科目(血液・腫瘍内科、呼吸器外科、形成外科、頭頸部外科、産婦人科、放射線診断科、救急科、緩和ケア内科、小児外科、心臓血管外科、美容外科、小児科、放射線治療科、精神科、病理診断科、リハビリテーション科)と特殊検査に限定。がん化学療法関係診療も対応する。

 病床数は現行から166床削減し1000床となる。このうち300床余りを、急性期の患者を受け入れる救命救急入院料病棟や脳卒中ケアユニット、ハイリスク分娩(ぶんべん)やハイリスク新生児に対応する母体・胎児集中治療室や新生児集中治療室、重症度が高く高度な治療を要する患者を受け入れるハイケアユニット、回復期リハビリテーション病棟や緩和ケア病棟、児童・思春期精神科病棟など特定疾患に対応する病床に充てる。

 内丸MCの外来診療は新病院の16診療科目と特殊検査を除く科目を維持。高度な診断機器を充実させ、短期の検査と手術入院に対応する。

 救急体制は新病院で現行通り24時間365日、1次救急から3次救急まで対応する。内丸MCは平日午後5時~9時まで、入院治療を必要としない比較的軽症な患者を対象とした1次救急に対応する。

 病院移転に関する問い合わせは専用ダイヤル=019(651)5110=へ。ただし午前9時~午後4時(28日まで土日・祝祭日を除く)。

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