北上・西和賀

土産品で北上PR 焼き菓子を開発 アリーブ 地元食材使用、来月発売へ

北上をイメージさせる土産の新商品「北上ガレット」を手にするアリーブ関係者

 県内で飲食店を展開する北上市のアリーブ(古舘英樹代表取締役社長)は、同市の新しい土産品として地元食材を使った「イタリアンチーズせんべい 北上ガレット」を開発した。展勝地の桜や県内一の産地であるアスパラガス、郷土芸能の鬼剣舞といった北上をイメージさせる商品に仕上げ、ブック型パッケージに詰め込んだ。3月15日に運営飲食店やJR北上駅の売店などで販売開始する予定で、関係者は県南地域への経済効果を期待している。

 県南広域振興局と南いわて食産業クラスター形成ネットワークの支援を受け開発。今秋のラクビーワールドカップを前に同振興局が、交通インフラに優れ、企業立地が進む北上市をモデル地区に土産品を開発し、経済効果の拡大を図ろうと初めて企画。商品開発を希望する市内食品加工業者を公募し、応募があった2社のうち同社の提案を選んで支援した。

 新商品は、パルメザンチーズと西和賀町産の米粉、奥州市江刺にある菊地農場から仕入れた卵の卵白を原料に、型枠に入れてプレスし手作業で焼き上げた焼き菓子。基本となるプレーン商品をはじめ、市内産アスパラや鬼剣舞の鬼からイメージした唐辛子、桜の葉をフレーバーとして使い4種を商品化した。

 運営レストランで提供していたメニューが好評だったことをヒントに試行錯誤を重ね、アドバイザーの支援を受け完成にこぎ着けた。計12枚入りで価格は1箱税込み680円。北上、盛岡両市にある運営飲食店や北上駅、展勝地レストハウス、北上観光物産館アクセスなどで販売する。

 20日は、バイヤーや市内進出企業、一般など約60人が参加して新商品の発表会が市内で開かれた。商品製造のデモンストレーションなどが行われ、開発に当たった小野寺伸也取締役(41)は「レストランの味わいを損なわないよう、素材の味を大切にシンプルに仕上げた。旅のお供というコンセプトに合わせて観光や特産が分かる本のしおりも付けており、北上のアピールにつなげたい」、古舘社長(51)は「北上のPRも兼ね、誘致企業の方が出張する際や市民にお持ちいただける土産に仕上がった。多くの方にお買い求めいただきたい」と話していた。

 試食した主婦柏谷未来さん(28)=同市下鬼柳=は「素材の味が引き立っていて、何枚でも食べられそう。子供から大人まで楽しめる味だと思う」と好感触だった。

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