北上・西和賀

お別れまでぴかぴかに 笠松小児童 校舎に感謝し床磨き【北上】

伝統の床磨きに取り組む笠松小の児童

 北上市和賀町横川目の笠松小学校(小野寺香世校長、児童86人)には、児童による木造校舎の「床磨き」が受け継がれている。耐震強度不足で校舎の使用が2018年度までとなり、この伝統も今年度限り。残り少ない期間も校内をぴかぴかに保とうと、子供たちが心を込めて毎日の掃除に取り組んでいる。

 同校は1957年創立。校舎は2階建てで、開校に先立つ56年から58年に現在の大部分が建てられ、市内17小学校のうち最古となっている。各教室を一直線につなぐ特徴的な廊下の清掃は「床磨き」として伝統の一つに数えられ、学校要覧にも記載されている。

 少人数のため、日々の清掃は複数の学年による縦割りで仲良く取り組んでいる。28日も丁寧に雑巾をかけた。長年の掃除で廊下には光沢があり、この日も鏡のように周囲を映し出していた。

 6年生はこの校舎から卒業する最後の学年。髙橋愛花さんは「伝統を受け継ごうと、床がぴかぴかになるように6年間一生懸命磨いていた。校舎は変わるが、今までの感謝を込めて残りの期間も頑張る」と話す。

 同校の児童は来年度に地区内の和賀西小学校に引っ越し、2校併存での学校生活が始まる。卒業式は19日、引っ越しの作業は22日にそれぞれ行われる。

momottoメモ

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