利便性大きく向上　和賀図書館 待望のオープン　北上

　北上市が移転整備を進めてきた市立和賀図書館は７日、同市和賀町横川目の市役所和賀庁舎２階にリニューアルオープンした。閲覧室が大幅に広くなり、エレベーターも設置されるなど利便性が大きく向上。初日から多くの家族連れや地区住民らが訪れ、待望のオープンを喜び合った。

　セレモニーで髙橋敏彦市長は「大変明るく、広々とした空間に生まれ変わり、ＡＶ（視聴）コーナーも使いやすくなった。１階の博物館分館とともに大いに活用いただきたい」とあいさつ。横川目保育園の年長組園児14人が「おめでとうございます。大好きな絵本をみんなで借りに来ます」と元気いっぱいに宣言し、髙橋市長と平野憲教育長、阿部眞希男市議会副議長、藤原常雄和賀地区自治協議会長がテープカットした。

　付近住民や親子連れが早速、入館しお目当ての本や絵本を手に取りじっくりと鑑賞。妻と５歳の息子と共に来館した伊藤友晴さん（34）＝同町竪川目＝は「広々として明るくなった。キッズスペース（おはなしコーナー）もあるのでいい。これからも来たい」と満足そうに話していた。

　和賀図書館はこれまで和賀地区交流センター３階に入居していたがエレベーターがなく、老朽化が進み手狭だった。地元の要望を受け、市は空きスペースのある和賀庁舎で昨秋から工事を始め２０１９年３月に完成した。整備費は３１５０万円。

　高齢者や障害者らが安心して使えるよう、エレベーターと洋式トイレを設置。閲覧室は旧館より１・５倍の２４０平方メートルで、じゅうたん敷きのおはなしコーナーを設けた。ＡＶ視聴コーナー（２台）や学習用机（約20席）を用意し、約１万３０００冊を配架。小説や料理、郷土資料などの本を選びやすくまとめた。

　開館時間は午前９時～午後５時。原則毎週月曜と祝日、年末年始など休館。問い合わせは同館＝０１９７（７２）８３０７＝へ。