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古き良き街並み華やかに 町家旧暦の雛祭り 伝統、創作人形ずらり【岩手】

盛岡市鉈屋町、大慈寺町の町家などで始まった旧暦の雛祭りで、つるし飾りを楽しむ来場者

 盛岡市の鉈屋町、大慈寺町に残る昔ながらの町家などで13日、第15回「盛岡町家旧暦の雛(ひな)祭り」が始まった。江戸時代から現代までの段飾りをはじめ、つるし飾りや創作雛など多彩な人形が、歴史の香り漂う街並みに彩りを添えている。14日まで。

 歴史的な建造物を保存活用し、町家やその暮らしを後世に伝える取り組みを進める特定非営利活動法人盛岡まち並み塾が主催。4月第2日曜日に合わせ町家を公開し、歴史的な街並みや地域の暮らしぶりに触れてもらおうと祭りを開いている。

 人形を展示するのは、両町界隈(かいわい)の町家や店舗をはじめ、もりおか町家物語館、御蔵(下町史料館)など約40カ所。江戸時代の享保雛など家々に伝わる人形から手芸教室の生徒が手掛けた雛のつるし飾り、デコパージュの技法を使った創作雛など多彩な人形が並ぶ。

 多くの来場者の目を引くのは「スペース鉈屋町」の壁一面に飾られたつるし飾り。ちりめんの布地を縫い合わせて犬の張り子や這(は)い子、紙風船などを模した手のひらサイズの人形が天井からいくつも連なり、滝沢市から訪れた佐々木翠椛ちゃん(2)は母親の梢さん(31)と一緒に興味深げに見入っていた。

 初日は盛岡秋祭りの山車の公開や日本舞踊の披露、餅まきなどのイベントも行われた。同法人の海野伸理事長は「ひな人形とともに歴史的な街並みの雰囲気を感じてほしい」と話している。

 14日はロゼワインを楽しむイベントや、ジャズピアニスト鈴木牧子さん、バイオリニスト伊禮しおりさんによる「町家ひなまつりライブ2019」などもある。開場時間は午前10時~午後4時。通行手形500円が必要。問い合わせは大慈清水御休み処内同法人事務局=019(656)1603=へ。

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