奥州・金ケ崎

奥州の魅力 多角的に 地域おこし協力隊ら企画 来月12日にイベント

5月のイベントに向け意気込む(左から)守時さん、小川さん、及川さん

 奥州市地域おこし協力隊らが所属する団体「Walk on Soil」は、5月12日に魅力発信イベント「音×風土『いまここに立つ』」を市内で開催する。音楽ライブと食文化体験の2部構成で、多角的に奥州の魅力を発信する考え。代表の地域おこし協力隊員小川ちひろさん(32)は「改めて奥州を感じ、考えるきっかけにしてもらいたい」と、意欲を語っている。

 16日に同市水沢の及源鋳造ファクトリーショップで小川さんら地域おこし協力隊員、音楽家守時タツミさん(56)、及源鋳造社長の及川久仁子さん(59)らが開催内容について記者発表した。

 今回のイベントでは、「音」として守時さんが正法寺本堂で初となるライブを行う。また、「風土」としては同ショップで南部鉄器を使った料理で食文化を体験、共有する交流会を開く。

 守時さんは小川さんの知人で、2018年8月に同市を訪れている。その際、JR水沢駅の夏の風物詩南部鉄風鈴に出迎えられたといい、「音色が印象的で30分ぐらい聞いていた」というほど強い印象を受けた。小川さんの案内で市内各地を回り、風景や音を基に楽曲「里山ざしきぼっこ」を作った。今回のライブでは、同楽曲を含む15曲を演奏予定だ。

 守時さんは「奥州に来て感じたのはこの年齢になって居心地がいい場所という感覚」だったという。ライブについて「音楽を通じて違う土地のことにも興味を持ってもらいたいと思っている。奥州をモチーフにした作品では、自分の住んでいる所の新たな見方を持ってもらえばうれしい」と話している。

 第2部の風土では、食の匠(たくみ)の若生和江さんと料理人植山美里さんが“共演”。南部鉄器を使って伝統的な料理や新しい料理を作り、食と語らいの場を提供する。

 及川さんは「守時さんの感じた奥州にも興味がある。イベントを通じて地元の人も興味を持ってもらいたい」、小川さんは「奥州市の良さは一つ一つ取り上げるよりも、多角的に組み合わせて紹介することで魅力が増すと思う。改めて奥州を感じて考えるきっかけにしてもらいたい」と抱負を語っている。

 同団体は小川さん、田名部茜さん、陳平芸さんの3人。「土と旅と人」をテーマに地域の暮らしや風土を味わえる「小さな旅」をつくることをテーマに活動している。

 守時さんは、キーボードプレーヤーとして音楽活動を始め、ツアー、レコーディング、アレンジ、プロデュースをこなし、佐野元春、ザ・ハイロウズなどと関わってきた。2007年から「100年後の子どもたちへ」との思いで、ナレーションと音楽で昔話をつづる「おとえほん」、「MOTTAINAI SOUND」などの企画、プロデュースを手掛けている。「日本各地の原風景を音で刻んでおきたい」と国内の各地をモチーフに作曲をしている。

 イベントは5月12日午後1時30分から同寺で音楽ライブ、同4時30分から同ショップで交流会が開かれる。料金はライブが大人2500円、小学生以下1500円で拝観料は別途掛かる。交流会は1500円。

 ライブのチケットは市内文化会館と同市水沢東大通りの「Cafe&living UCHIDA」で扱っている。

 問い合わせは小川さん=090(4615)6877、メールinfo@walkonsoil.jp=へ。

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