奥州・金ケ崎

賢治が見た眺め惜しむ 詩「人首町」の舞台 菊慶旅館、解体へ【奥州】

8月に解体される詩「人首町」の風景が臨める菊慶旅館

 宮沢賢治が奥州市江刺米里人首町の印象を表した詩「人首町」。「丘のはざまのいっぽん町」と表した人首の風景が臨める旅館として賢治ファンらに親しまれた「菊慶旅館」が、8月に解体される。既に旅館は廃業しているが、人首町に表された風景を見てもらいたいと公開していた。暮らしやすく改築するために解体するという苦渋の選択をしたが、8月14日までは土、日曜日に公開する考え。「宮沢賢治が詩に表した人首町を感じてほしい」と呼び掛けている。

 人首は遠野市へ抜ける五輪峠、住田町から陸前高田市、大船渡市へと抜ける種山高原に挟まれた地域。内陸と沿岸を結ぶ交通の要所で、明治から昭和初期までの鉱山隆盛時代、造林が盛んに行われていた時代に最盛期を迎えた。

 賢治が人首を訪れたのは1917、24年の2度。このうち17年は江刺の山々の地質調査の際に五輪峠を訪れ、24年は釜石線鱒沢駅で下車し、徒歩で五輪峠を通って人首町へと着いたものという。この行程は「春と修羅」第2集の「五輪峠」「丘陵地を過ぎる」「人首町」の連作詩となっている。

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