一関・平泉

科学通し非日常体験 一関文化会議所 厳美中で東大生出前授業

液体窒素で冷却されたバラの花をつかむ厳美中の生徒

 NPO法人一関文化会議所(内田正好理事長)の2019年度東大生出前科学授業は29日、一関市厳美町の厳美中学校(鈴木利典校長)で行われ、全校生徒80人がさまざな実験を通して科学の魅力に触れた。

 東京大サイエンスコミュニケーションサークルCASTが行う出前授業を通じ、次代を担う中学生に科学に興味、関心を持ち、科学的思考を身に付けてもらおうと14年度から実施している。

 同日はサークルのメンバー8人が訪れ、代表して福永康輝さん(教養学部2年)が大学の教育システムを説明し、同サークルについて「科学の面白さを伝えるために各種実験やサイエンスショーなどを行っている」と活動内容を紹介した。

 生徒は4グループに分かれ、メンバーが行う実験を観察。このうち液体窒素を使った実験コーナーでは、マイナス200度に冷却された液体窒素を器に投入し、中の風船がしぼんだり、バラの花が凍結して壊れやすい状態に変化したりする様子に見入った。

 佐藤和輝さん(3年)は「(冷却された)バラの花は薄いガラスのようで、力を入れたらすぐに割れた。普段の生活では体験できないことなのでとても有意義だった」と笑顔を見せた。

 他に、建築などに用いられる三角形を組み合わせたトラス構造などの強度を確かめるコーナー、電気と磁石の関係、人間の触覚の反応時間や仕組みを実験するブースも開設された。

 同授業は30日に大原、興田両中学校でも行われる。内田理事長は「さまざまな実験を通して新たな発見の喜びや面白さを感じたと思う。きょうをきっかけにさらに学びを深めてもらいたい」と期待していた。

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