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花東、盛大附に敗れ準V 3位学院も東北大会へ 秋季高校野球県大会

悔しさをにじませながらベンチに引き揚げる花巻東ナイン=22日、県営球場

 第72回秋季東北地区高校野球県大会は最終日の22日、県営球場で決勝と3位決定戦が行われた。決勝では盛岡大附が花巻東を4-3で破り、2年連続11度目の優勝。3位決定戦では一関学院が盛岡商を5-2で下し、2年ぶりの東北大会出場を決めた。

 花巻東は1-1の五回に2点本塁打を浴びて勝ち越しを許した。八回に1点を返して1点差に詰め寄ったが、勝負どころで一本が出ず力尽きた。

 一関学院は三回に3点を挙げて先制すると、その後も効果的に加点。3投手をつなぐ継投で盛岡商の反撃を振り切った。

 盛岡大附、花巻東、一関学院は、本県で開かれる東北大会(10月11~16日)に出場する。

花東力負け

 【盛岡大附4-3花巻東】花東が盛大附に力負けし、優勝を逃した。一回に1点を先制したが、二回に同点とされると、五回には先発古川端が2ランを浴びて勝ち越された。六回から救援した右腕松本もソロを許した。打線は八回に5番田村の左前適時打で1点差としたが、反撃もそこまでだった。

昨秋の雪辱ならず

捲土重来(けんどちょうらい)を期す花巻東だったが、昨秋の県大会決勝で敗れた雪辱を果たすことはできなかった。粘り強く反撃したが、投手陣が2被弾と盛岡大附の強打に屈した。前回大会と同じく1点差で優勝を逃し、ナインたちは涙に暮れた。

 先発した左腕古川端晴輝(2年)は二回に1点を失い同点とされると、五回2死一塁の場面で「ストレートが甘く入ってしまった」と相手1番に左翼スタンドへと運ばれ、勝ち越しを許した。六回から救援した右腕松本遼大(2年)も、1死からソロ本塁打を浴びた。

 好調な打線も盛岡大附の先発右腕に苦戦。その中で、5番田村陽大(2年)が奮起した。一回に先制の適時打、八回も2死三塁から左前へとはじき返して1点差まで追い上げた。チームは九回に2死一塁をつくったが、後続が三振に倒れて無念のゲームセットとなった。

 狙い通りに接戦へと持ち込こんだものの、佐々木洋監督は「実力の差。長打で簡単に点が取られてしまった。得点を取り切れないところも痛かった」と肩を落とした。

 古川端は「もっと丁寧な投球をしていれば、失点することもなかった。東北大会で勝てるように課題を克服したい」と巻き返しを誓った。清川大雅主将(2年)は悔しさをにじませつつ、「優勝は逃したが、東北大会で挽回できるよう一戦一戦しっかり戦っていきたい」と語った。

学院打線奮起
▲【一関学院-盛岡商】一関学院九回、2死一、三塁から7番佐々木春がバント安打を決め、5-2とリードを広げる=22日、県営球場

 【一関学院5-2盛岡商】試合を優位に進めた学院が、盛商を退けた。三回に長短4安打を集めて3点を先制すると、六、九回にも加点。15安打と打線が奮起し、効果的にリードを広げた。盛商に11安打を放たれながらも、3投手をつぎ込む継投策で相手打線に的を絞らせず、2失点に抑えた。

佐々木春、攻守で勝利に貢献

 高橋滋監督率いる一関学院が盛岡商を退け、最後の代表枠に滑り込んだ。7番佐々木春磨(2年)は3本のバント安打を決め、捕手としても3人の投手を好リードするなど攻守でチームの勝利に貢献した。

 佐々木春は4-2で迎えた九回。2死一、三塁の場面で、この試合3本目となるバント安打を三塁前に決め、追加点を奪った。

 扇の要としても、先発佐藤弘平、右横手の小綿大斗(ともに2年)、左腕鈴木壮浩(1年)とタイプの違う3投手を巧みにリードし、盛岡商打線を翻弄(ほんろう)した。

 3安打2打点の活躍を見せた佐々木春。九回の打席を「バントはノーサイン。三塁手が前に出てたが、相手の守備と自分の足だったら自分が勝てると思い切っていった」と胸を張った。

 指揮官は「後半までもつれると思っていた。選手たちが最後まで粘り強く戦ってくれた」とナインたちの戦いぶりを称賛。東北大会に向けて「選手たちは力がある。課題を修正して、できることを確実にできるチームに仕上げていきたい」と気持ちを切り替えた。

【県営球場】

 ◇3位決定戦

一関学院 003 001 001|5
盛岡商  001 000 010|2
(一)佐藤弘、小綿、鈴木壮-佐々木春
(盛)櫻庭-川野
 ▽三塁打=佐藤颯(一)遠山(盛)▽二塁打=近江、瀬川、坂本(一)廣田、飛内(盛)


 ◇決勝

花巻東  100 001 010|3
盛岡大附 010 021 00×|4
(花)古川端、松本-菅
(盛)大久保-塚本
 ▽本塁打=渡邊、塚本(盛)▽二塁打=塚本(盛)

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