奥州・金ケ崎

新小谷木橋 最後のブロック桁架設 住民ら作業見守る【奥州】

(仮称)新小谷木橋の桁架設作業を見守る地元住民ら

 県が復興支援道路として奥州市水沢で整備を進めている国道397号(仮称)新小谷木橋で17日、最後のブロックの桁が架設された。工事の節目を見ようと、付近の住民ら約50人が作業を見守った。今後はベント(仮受け台)に乗せられた桁の溶接を進める。桁が完全につながるのは2月上旬の見込みという。同国道整備事業の完成は2021年3月の予定。

 現在の小谷木橋は1954年6月に完成。老朽化が進み、災害時の安全確保、円滑な交通などの観点から、現在の上流に新設することとした。

 新小谷木橋は2018年9月に橋脚など下部工が完成し、同年12月から上部工の現場での作業が始まった。主桁を移動させる「送り出し工法」と、クレーンを使って架設していく「クレーンベント工法」を組み合わせて実施。橋桁のうち主桁は102のブロックで構成されており、同日は最後の3ブロック(長さ36メートル、重さ54トン)を架設した。

 作業は地元の常盤地区振興協議会と羽田地区振興会に公開。住民らは工事を担当するJFEエンジニアリング現場代理人の松山喜幸さんらと共に「作業開始」の号令を掛け、超大型クレーンによる作業を見守った。550トンクレーンでつり下げたブロックを慎重にベントに乗せ、東側をボルト止めした。西側は10センチほど空いた状態にして溶接などの作業を進め、最後に東側から送り出して最後の溶接を行う。

 川前行政区長の小林信紀さん(71)=同市水沢羽田町字上小谷木=は「感無量。ようやくここまできた」と目を細め、「形が見えてくるのを楽しみながら1年を過ごしたい」と語っていた。

momottoメモ

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