奥州・金ケ崎

火の粉舞う中気勢 江刺・熊野神社 男衆が蘇民袋争奪戦【奥州】

燃え盛る歳戸木に登り気勢を上げる下帯姿の男たち

 奥州市江刺伊手の熊野神社蘇民祭は、18日夜から19日未明にかけて同神社などで行われた。下帯姿の男たちが燃え盛る歳戸木に登り気勢を上げたほか、勇壮な蘇民袋争奪戦を繰り広げた。

 神社総代や保存会役員、厄年代表らが蘇民祭の無事執行を祈る「ご膳上げ」で始まり、別当宅から供物や祭りの道具一切を神社に運ぶ「四角登り」などが行われた。

 火たき登りでは、丸太を井桁積みした歳戸木に火がともされると男たちが次々と登り、角灯を高々と掲げて掛け声を上げながら、火の粉と煙を浴びて身を清めた。その後、歳戸木から燃え差しを引き出し、神社の壁、床などにたたき付けて飛び散る火の粉で邪気を払った。

 別当が行列を従えて蘇民袋を神社に奉納する別当・袋登り、鬼子登りに続き、蘇民袋争奪戦を開始。厳しい冷え込みの中、男たちは蘇民袋の口前をめぐって神社の堂内から境内、参道周辺へと進み、激しい肉弾戦を展開した。

 2020年度江刺甚句まつり42歳年祝連緋勇陣(ひゆうじん)からは小澤正直会長(40)=同市江刺愛宕=ら男女26人が集い、男性会員15人が参加して奮戦した。小澤会長は「地元江刺の祭りに貢献できるのはありがたく、地元の良さを見直す良い機会。大変だがやってみて良かった。一体感を感じてこの寒さを体験したのがいい思い出になる」と語っていた。

 保存会などによると、同蘇民祭の起源は400年以上前にさかのぼり、当時凶作や疫病などに苦しんだ人々が黒石寺(同市水沢)の蘇民祭を手本に始めたとされる。1970年に有志が保存会を結成して隔年で再開し、75年からは地区全域の協力を得て毎年開催となった。以降、開催日・時間の変更を経て、2001年からは1月第3土曜に行われている。

momottoメモ

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