北上・西和賀

民俗芸能未来へ継承 市協会初の会報 団体の活動、魅力発信【北上】

北上市民俗芸能協会会報の創刊号を掲げる菅原理事長

 北上市民俗芸能協会(菅原晃理事長)は、組織替え後初の会報を発行した。会員登録している団体の活動などを紹介。北上の民俗芸能の魅力と継承の必要性を発信している。

 「民俗芸能の宝庫」といわれる同市だが、各団体では少子高齢化や過疎化による後継者不足、保存継承が大きな課題。幅広い市民や団体の協力を得ながら民俗芸能の保存育成を図ろうと2019年6月、前身の市民俗芸能団体連合会から組織変更した。今回は、組織替えの経緯と半年余りの活動経過報告を兼ねて会報を発行した。

 創刊号はA4判のカラー4ページ。表紙では「地域の宝『民俗芸能』を未来に継承するために」と題した菅原理事長の創刊あいさつを記載し、官民一体となった取り組みを訴えている。

 20年2月に開催された「鬼よ燃えろ!冬のみちのく芸能まつり」の開催報告、会員名を掲載。登録団体の下藤根郷土芸能保存会、黒沢尻鬼剣舞保存会の活動状況、市芸術文化功労賞受賞者を紹介している。

 会報は10日発行の市広報と共に各戸に回覧されるほか、同協会の会員や県民俗芸能団体協議会の会員団体などに送付。同協会は今後、少なくとも年1回は発行したい考え。

 同協会に登録する芸能団体は鬼剣舞をはじめ神楽、鹿踊(ししおどり)、さんさ踊り、太鼓、ひな子剣舞、台笠(だいがさ)など多種多様な64団体。市民俗芸能団体連合会発足当時の約30年前に比べ、20団体余り減少した。現在も後継者不足から活動を停止したり、今後の活動に不安を隠せない団体もある一方、子供たちや若い世代が担い手となり活性化している団体もみられる。

 菅原理事長は「子供たちや若い人たちも含め、一生懸命頑張っている姿を発信していきたい。皆さんにもぜひ協力いただきたい」と求めている。

 趣旨に賛同する個人会員は市内をはじめ、遠くは京都市の計13人、賛助会員は市内を中心に51団体に上った。年会費は賛助会員一口5000円、個人会員は2000円。問い合わせは同協会(14日以降の平日午後)=0197(72)7861=まで。

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