北上・西和賀

感染防止に役立てて 「町に貢献したい」 消毒用アルコール ヘリオス酒造【西和賀】

寄贈した消毒用アルコールを手にする松田所長(右)と細井町長

 沖縄県名護市の総合酒類メーカー・ヘリオス酒造(松田亮社長)は9日、新型コロナウイルスの感染拡大で品薄になっている消毒液の代替品として、西和賀町に高濃度アルコールを大量に寄贈した。

 新型コロナの影響で品薄となった消毒液の代替品として酒造メーカーが高濃度アルコール商品を相次ぎ商品化する中、同社も高濃度アルコールを4月下旬に発売。同町沢内の銀河高原ビールが保有していた沢内醸造所などの施設を4月1日付で取得したのを縁に、町に貢献したいと寄贈を申し出た。

 寄贈したのは、「ヘリオス スピリッツ77」という商品名の手指消毒に使える高濃度エタノール商品。アルコール度数44度の泡盛の原酒を再蒸留し、度数を77度に上げている。通常なら熟成させ付加価値を付けて販売するための原酒を原料にしている。1本500ミリリットル入りの商品を144本寄贈した。

 9日は、同社沢内醸造所の松田あすか所長が、町役場湯田庁舎を訪れ商品と目録を細井洋行町長に手渡した。松田所長は「新型コロナの影響で世の中が大変な状況にある中、感染者は出ていない岩手でも皆さん緊張感を持って生活されている。わが社でできることを考え、4月からお世話になっている西和賀町に何か協力したいとの思いで寄贈した。不足している所に役立ててほしい」と期待した。

 これに対し細井町長は「品不足で消毒液が足りない中、進出企業からの気配りで貴重な物をいただいたことはありがたい。医療機関や介護施設、学校などに優先的に活用させていただきたい」と感謝した。

 同社は今夏のビール醸造開始を目指し、準備を進めている。

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