北上・西和賀

古里の味 お届け 町がコロナ禍の地域経済支援 町出身者へ地場産品【西和賀】

町出身の県外在住者向けに発送する、地域産品の詰め合わせ商品の一部

 西和賀町は、新たに地場産品の詰め合わせを町出身の県外在住者に発送する事業に乗り出す。新型コロナウイルスの影響によって地域経済が低迷する中、町が購入した産品を無料で届けることで町内の事業者を支援するとともに魅力発信につなげる。町への愛着を一層強めてもらい、移住や観光などといった将来的な効果も期待する。

 新型コロナの影響が長期化する中、行動自粛によって消費が落ち込んでいる地域特産品を町が購入し、県外在住の町出身者に無料で届けることで、相互に励まし合い、支え合いの気持ちにつなげようと企画した。事業費は1000万円。

 事業は町の第三セクター西和賀産業公社に委託。情報誌を定期的に発送しているうちの県外在住者約1750人を対象として、地域ブランド「ユキノチカラ」の商品を中心に送料含め1箱約5000円相当の商品を詰め合わせて発送する。

 発送するのは、ワラビの酢漬け「西わらびピクルス」や洋菓子の「フィナンシェ」をはじめ、「いわなのバーニャ」、和菓子、ぽん菓子、ジャムなど10品。各事業者から商品を取り寄せて段ボール箱に詰め込み、30日から7月上旬にかけ順次発送する。この中には、新型コロナの感染防止を願う厄よけの人形がデザインされたポストカードも同梱(どうこん)する。

 行動自粛に対する感謝や負けずに頑張る気持ちなどを込めた細井洋行町長のメッセージも一緒に届ける。この中で細井町長は「帰省を自粛した方や、親戚、友人を思い気をもまれた方も多いと想像します。会う機会は制限されても遠くから古里を見守り支えていただいているという安心感にもつながっています」と感謝した上で、「十分に行き来ができない状況ではありますが、日ごろの感謝を込めて特産品を送ります。改めて古里を感じる機会にしていただき、町も皆さまとの関係を大切にしながらコロナ禍を乗り切りたい」としている。

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