北上・西和賀

飲酒運転摘発増加 防止対策に力 北上署管内・既に前年上回る

北上署管内で飲酒運転摘発者が急増。関係者がキャンペーンなどで撲滅に向けた対策を強化している

 北上署管内では飲酒運転の摘発者が増加しており、「危機的な状況」と関係者が対策に力を入れている。7月末現在で21人(前年同期比11人増)と、その数は前年全体の20人を既に超過。特にも5月以降の急増が数を押し上げており、この現状を重く受け止めた関係機関・団体が、各種啓発活動に当たっている。

 同署によると、4月までは例年とほぼ同水準だったが、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言解除後の5月以降に急増。5、6月に4人ずつ、7月には6人の摘発があった。21人中16人は市内在住者。交通事故を起こして発覚したケースが5人で、うち1人は死亡事故につながっている。

 違反は午前0~2時の時間帯に多く、20~30代が約半数を占める。飲酒運転をした理由は「帰る交通手段がなかった」「事故を起こさないと思った」が過半数といい、ドライバーとしての運転モラルが問われている。

 同署では関係機関・団体と連携した広報活動や夜間検問といった取り締まりを強化。6日夜には、市内繁華街の飲食店に広報チラシを配布する撲滅キャンペーンを展開し、急増している現状を説明して回った。店主らに「飲酒運転は危険かつ人生を狂わす犯罪」と周知しながら、飲酒運転追放への協力を呼び掛けた。

 同署交通課は「飲み会を自粛していた人が、緊急事態宣言解除後に街に出るのは分かるが、発散の方向性を間違ってもらっては困る。飲酒運転は駄目」ときっぱり。「体内でアルコールが分解されるまでは体質や体調にもよるが、思っている以上に時間がかかることを認識した上で飲酒してほしい」と警鐘を鳴らす。

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