花巻

国際都市誕生へ広がる夢 役割、地域波及効果学ぶ 花巻農高ILC講演会

花巻農高で講演する植野推進監

 県立花巻農業高校(楳原健校長、生徒309人)の1年生を対象にしたILC講演会は24日、花巻市葛の同校で開かれた。県ILC推進局の植野歩未ILC推進監(52)が北上山地(北上高地)に受け入れ準備、検討が行われている次世代の大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」について説明。その役割や仕組み、建設による波及効果、高校生たちへの期待を伝えた。

 同校は本県の「未来のILCを担う人材育成事業」モデル校指定を受けており、国外研究者が来訪する時代を視野に西洋野菜栽培、農産物加工といった研究に取り組む。講演会もその一環で、同日は1年生83人が聴講した。

 植野推進監は冒頭、ビッグバン(宇宙の始まり)直後はいまだ観測できず、謎が多いとされる現状を指摘。「その宇宙の最初の部分、状態を人工的につくってしまおうというのがILC」と伝え、その実験意義や計画概要を紹介した。身近な加速器として医学利用されているCT、レントゲンの例を挙げるなど、高校生にもイメージが湧くよう分かりやすく話していた。

 建設後に本格的研究が始まるとみられる13~15年後は、生徒たちが社会人として活躍している頃。植野推進監は「外国から来た研究者とその家族に、いかに岩手に居住してもらうか。外国人が来ることでいろいろな仕事が生まれる。外国語ができる人材が求められるし、既に県内ではベジタリアン向け食材の提供準備も進められてる。皆さんも将来、ぜひILCに関わってほしい」とまとめていた。

 世界中の研究者が訪れ、多文化が共生する国際都市誕生につながるILC構想は、生徒たちに大きな刺激となった様子。食農科学科の八重樫麻衣さん(15)は「岩手に世界的施設ができたらうれしい。食について学んでいるので、今後も海外の食文化にも対応できるよう勉強したい」と目を輝かせ、環境科学科の清水太一さん(16)は「ILCについてはよく知らなかったが、岩手から全世界に発信する施設ができたら誇らしい。自分も関わってみたい」と心躍らせていた。

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