花巻

ラッピング列車出発進行 釜石線全線開業70周年記念 小林さん(花巻)デザイン

ラッピング列車をデザインした小林さん

 JR盛岡支社は29日、釜石線の全線開業70周年を記念したラッピング列車の運行をスタートした。釜石市の釜石駅で出発式が行われ、デザインした花巻市在住のアーティスト小林覚さん(31)らが乗車。車両は2021年3月まで東北本線・釜石線の盛岡―釜石間などを運行する予定で、関係者はカラフルな車体が沿線地域を明るく元気づけることを期待して見送った。

 小林さんは知的障害者らの作品を紹介する花巻市の「るんびにい美術館」所属アーティストで、釜石市出身ということもあり今回の大役を担った。約16メートルの車両1台に「釜石線70周年記念銀河ドリームライン」の文字からイメージした創造的なデザインが施された。

 式にはJRや同市、協賛した岩手銀行取引事業者による親睦組織「中妻岩友会」、同美術館、プロデュースした福祉企画会社ヘラルボニー(花巻市)の関係者らが出席し、車両の紹介や記念撮影が行われた。

 同美術館を運営する光林会の三井信義理事長は「こういうすてきな企画にハンディのある方の作品を生かしてもらい、ありがたい。今後もまちづくりのために参加させていただき、共生社会の実現に近づけられたら」と語り、ヘラルボニーの松田文登代表取締役副社長は「素晴らしい作品をラッピングできた。コロナ禍だが見た人や乗った人にとって幸せの一ページになればいい」と願いを込めた。

 釜石線は1950年10月10日に全線開業。JRでは節目に合わせ、4月から記念ラベル入り日本酒を販売しているほか、今年10月には沿線住民を招待した記念列車運行を企画している。

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