小劇場バラエティー豊かに 若手らが企画、公演 前沢【奥州】
第1回奥州前沢小劇場は24日、奥州市の前沢ふれあいセンターで開かれた。若手が発案した新企画で、比較的短時間な演劇3本を上演。来場者を前に自由な舞台を繰り広げた。
地元が題材の演劇を作ってきた奥州前沢劇場実行委員会が主催。前沢劇場の公演準備が本格化する秋までの時間を利用して若手や有志が経験を積み、活動趣旨としている演劇を通じた人づくりをさらに進める場にしようと開かれた。少人数での取り組みで新型コロナウイルスの感染拡大防止も図った。
キャスト・スタッフは、脚本のほか演出から裏方まで手掛けた同市や近隣などの総勢18人。「もう一度、あの夏を」(大森悠平さん作)、「ボク ノ トクギ ワ ~夢の舞台~」(佐藤滉志さん作)、「竹のこ物語」(胡桃沢もこさん作)を各3回上演した。
物語は通常の前沢劇場と違って地元に限らず、青春やパロディーなどバラエティー豊かな題材で展開。若手の参加も多く、元気な舞台に温かな拍手が送られた。
キャストで短大生の佐藤藍香さん(19)=平泉町長島=は「前沢劇場では正確な方言など気を付ける点も多いので、小劇場は手軽。狭い舞台でも工夫をする楽しさがあった」と、良い経験になった様子だった。来場した佐藤大志君(一関市立萩荘小学校6年)は「お兄ちゃんが出演していて、良い声だった」と話していた。
今年度の前沢劇場は新型コロナの影響で公演が延期され、2021年2月21日に同センターで行われる。