奥州・金ケ崎

雪の不思議知って 奥州宇宙遊学館 特別展示

奥州宇宙遊学館で開かれている冬の特別展示「雪あれこれ」

 奥州宇宙遊学館の冬の特別展示「雪あれこれ」が、奥州市水沢星ガ丘町の同館で開かれている。雪について知識と興味を深めてもらおうと、結晶のでき方や雪室(ゆきむろ)の仕組み、雪が白く見える理由などのパネルのほか、雪の結晶作製装置を展示。中東重雄館長は「雪への興味を持ってもらい、魅力を感じてほしい」と話している。

 同館では例年2月に「雪の不思議フェスティバル」を開いているが、2021年はコロナ禍で中止。ただ今冬は同市でも降雪、積雪ともに多いことから雪への興味を持ってもらおうと特別展示を企画した。

 パネルでは、宮沢賢治らによる雪を表現する言葉の数々、物理学者として雪の結晶について研究した故中谷宇吉郎の功績を紹介。雪の有用性としてダム効果で徐々に貯え雪解け水で耕作に役立つこと、雪室で貯蔵した野菜が甘くなる仕組みなどを解説。さらに凍った路面でタイヤが滑る仕組みとスタッドレスタイヤが滑らない仕組みなども紹介している。

 パネルを監修した中東館長は雪室について「冷蔵庫はオンオフを繰り返して庫内温度が変化するが、雪室は温度が一定でしかも湿度が90%。この条件だと野菜などは凍らないようにと自分の中に糖分を増やすようになる」と甘くなる仕組みを語っている。

 また例年のフェスで雪の結晶を作っている装置は、断熱材とアイスパックを使うことで、結晶づくりに最適なマイナス15度の環境をつくり、レンズを付けて観察できるようにしている。

 展示は28日までで、時間は午前9時~午後5時。火曜日休館。入館料は大人200円、小学生から高校生が100円、乳幼児は無料。問い合わせは同館=0197(24)2020=へ。

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