一関・平泉

“カリスマ”の仕事紹介 著述公開、過去企画展再現も 伊藤清彦元副館長 1周忌 一関図書館

伊藤さんが執筆し、一関市の「広報いちのせき」や「シニアプラザレター」に掲載された書評

 一関市大手町の一関図書館で、2020年2月に65歳で急逝した元副館長・伊藤清彦さん(同市東山町出身)の手掛けた仕事を紹介する企画展「ありがとう 伊藤副館長」が開かれている。書店勤務時に「カリスマ店長」と称された伊藤さんが執筆した書評やエッセーを公開しているほか、同館で過去に行った企画を一部再現し、豊富な読書経験や利用者との交流を紹介している。21日まで。

 県読書推進運動協議会が主催する岩手の読書週間(14日まで)にちなんだ企画展。同市の「広報いちのせきI―Style」、市シニア活動プラザの「シニアプラザレター」に掲載された伊藤さんによる書評と、13~19年の間に新聞で連載したエッセーを展示するとともに、その中で取り上げられた本を陳列している。

▲移動図書館車「わかくさ号」の運行30周年を記念した「本の福袋」。伊藤さんが利用者の好みに合わせて本を選び、詰め合わせて貸し出した

 また、移動図書館車「わかくさ号」の運行30周年を記念した企画「本の福袋」を再現。利用者に好きなジャンルや作家、感動した本を用紙に記入してもらい、それに基づいて伊藤さんが一人ひとりに合いそうな本を選んで袋に詰め合わせ貸し出す仕組み。伊藤さんが利用者に贈った一筆箋の直筆メッセージ(複写)も展示しており、「ちょっと心がほんわかする本を選んでみました」「もうとっくに読まれた本かもしれません」などと丁寧に対応していた様子がうかがえる。

 献本を受けた作家にお礼を伝える手紙や、読んだ本の粗筋や感想の記録などもあり、伊藤さんの人脈や読書量の一端が分かる。

 伊藤さんは盛岡市のさわや書店本店で店長を務めた後、新一関図書館整備計画委員、大東図書館長、一関図書館副館長を歴任。同館の新築に当たって開館準備段階から携わり、開館翌年の15年度から18年度までの4年連続で個人貸出点数県内公立図書館トップ記録に貢献した。

 今回の企画展を担当した司書の小田那津子さんは「伊藤副館長の仕事は今の一関図書館の基礎になっている。利用者には伊藤副館長が紹介されていた本に手を伸ばし、読書に親しんでほしい」と話す。

 「本の福袋」を発案した司書の佐藤理恵さんは「利用者には『普段手に取らない本を読め、とても面白かった』などと大好評で、伊藤副館長も『お客さんのために本を選んでいた書店時代を思い出して懐かしい』と言われていた」と振り返っている。

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