奥州・金ケ崎

内陸居住者が震災回顧 20、21日に公演 UNIT Salada【奥州】

震災を題材にした「UNIT Salada」の演劇の一場面。本公演は20、21の両日に開かれる

 奥州市水沢の俳優千葉さらださん(38)が主宰する「UNIT Salada」の公演「あの日 あの時 そしてこれから」は、20、21の両日に同市水沢佐倉河字石橋の市文化会館(Zホール)で開かれる。メインは発生から10年が近づく東日本大震災が題材の演劇で、内陸居住者ら直接は被災しなかった人たちの複雑な思いに寄り添う物語。被害の伝承や追悼などを考える時間をつくりたい考え。

 同団体は、千葉さんらを核に演劇や音楽、美術など複数の芸術分野の仲間で活動している。公演は4回目で、演劇「第二走者へ」(脚本・匂坂日名子さん)を上演する。奥州、北上、盛岡各市から集まった10~40代の総勢十数人で稽古を重ねている。

 「第二走者へ」は、全国高校演劇協議会顧問などを務めた横澤信夫さん(北上市、故人)による同名の作品が原作。身内が被災した主人公をはじめ、沿岸出身だが当時は内陸で暮らしていたなど、直接的に被災しなかった人たちが登場し、横澤さんが被災者を取材してまとめてきた放送劇の上演を目指すというあらすじ。劇中劇風に横澤さんの作品を複数挿入し、登場人物と共に震災を振り返る構成となっている。

 横澤さんの作品は、かつて北上市にあった「北上さくら咲クラジオ」で放送されていた。当時千葉さんも声の出演で参加したことから、2017年の横澤さんの死去以来、今回の公演を構想してきたという。「身内は被災したが自分自身はそうではない。当事者ではないので震災を語ることに踏み込めないという気持ちだったが、放送劇に関わったことで横澤さんに救われた」と振り返り、「(特に)内陸で同じような思いの人は多いはず」と語る。

 2月28日には公開稽古として、同ホールで前半部分を上演。千葉さんは「演劇はエンターテインメント以前に、上演される時代を生きる人に寄り添うもの。当事者でなくとも震災を振り返り、気持ちを整理するきっかけとなる公演にしたい」としている。

 上演は計4回で、20日の午後2時と6時、21日の午前10時と午後2時にそれぞれ開演。予約制で入場料は1500円、高校生以下は無料。申し込み、問い合わせは同団体=090(7938)3786=へ。

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