一関・平泉

未曽有の災害忘れない 新聞や写真展示 渋民簡易郵便局 東日本大震災から10年【一関】

一関渋民簡易郵便局で開かれている展示「あの日から 東日本大震災10年」

 一関市大東町渋民の一関渋民簡易郵便局は2011年3月11日の東日本大震災から10年に合わせた展示「あの日から 東日本大震災10年」を開いている。発災翌日の新聞紙面や陸前高田市内の郵便局の風景印などを展示し利用客に未曽有の災害を伝えている。12日まで。

 局内に展示しているのは11年3月12日付と13日付の本紙などの新聞紙面、陸前高田市内の3郵便局の風景印や外観写真、修復前の奇跡の一本松の写真など。

 新聞紙面と風景印は同町渋民字大洞地の及川實さん(65)が出展した。津波で被災し休止中の今泉郵便局の風景印は1989年7月24日のもので、高田松原やけんか七夕が描かれている。陸前高田郵便局・郵便分室の風景印(2017年7月31日)は奇跡の一本松が描かれており、竹駒郵便局の風景印(同)には奇跡の一本松がデザインされたポストの写真も添付した。

 及川さんは「風景印はコレクションの中で震災関連のものを展示した。当時の新聞を見ると震災のすさまじさが分かる」と話す。

 奇跡の一本松の写真は芦東山記念館学芸調査員などを務めた菊池徳夫さん(84)=渋民字大洞地=が津波で被災した東山ゆかりの陸前高田市の寺に行き来した際撮影したもので、菊池さんは「震災の日は芦東山記念館にいて自動ドアを必死に押さえたり、展示物を直したりした記憶がある。こうした資料を見るとあの当時のいろんなことを思い出す」と振り返っていた。

 展示スペースを提供した同局の菊池幸太郎局長は「先日も大きな地震があったばかり。展示を見て震災のことを思い出してもらい、身近な防災についても心掛けてもらえれば」と期待する。

 営業時間は平日午前9時~午後5時(土日休み)。問い合わせは同局=0191(75)4605=へ。

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