県内外

あの日、思い巡らせ 各地であす追悼行事 東日本大震災から10年

 東北地方の沿岸部を中心に甚大な被害をもたらした東日本大震災は、2011年の発生から11日で10年を迎える。陸前高田市で県と同市の合同追悼式が行われるほか、一関、平泉両市町で追悼行事や風化防止の活動、防災について考える集会などの開催が予定されてる。両市町は発生時刻の午後2時46分から1分間サイレンを鳴らすことから、住民に哀悼の意を込めて黙祷(もくとう)をささげるよう呼び掛けている。

 合同追悼式は、午後2時30分から3時40分ごろまで陸前高田市気仙町の高田松原津波復興祈念公園国営追悼・祈念施設で行われる。新型コロナウイルス感染症対策として時間を短縮化するほか、3密回避のため来賓は例年の約150人から80人程度に減らす。

 会場では、政府主催の追悼式を中継後、達増拓也知事、戸羽太市長が式辞、遺族代表らが追悼の言葉を述べる。同市高田町の市民文化会館(奇跡の一本松ホール)には自由献花場が設けられる。

 一関市内では、例年市役所本庁前で行っていた市民有志による追悼行事「3月11日追悼・夢灯(あか)り一関」を今年は午後5時から同市竹山町の一関地区合同庁舎で行う。ろうそくを夢灯りにともして黙祷をささげるほか、歌や演奏なども行われる。

 同市花泉町の涌津市民センターでは、午後7時から「100万人の線香花火ナイト」を開催し、参加者が鎮魂の祈りをささげる。

 同市末広1丁目のJAファーマーズいわて平泉では、午前10時30分から同JA主催の「東日本大震災を風化させない3・11行動」を店舗前特設会場で行う。本県のフラッグシップ米「金色(こんじき)の風」のパック飯を配布するほか、震災当時の状況を伝えるパネル写真も展示される。

 萩荘小学校では、「3・11集会」として震災当時陸前高田市立第一中学校副校長だった門間健一校長による講話を通じて児童たちが防災や語りつなぐことの意義について考える。

 未曾有の被害をもたらした東日本大震災から10年の節目を迎える11日、陸前高田市で県と同市の合同追悼式が行われるほか、各地で追悼行事が開催される。犠牲者に思いを寄せながら、あの出来事からのこれまで、そしてこれから先を見詰める機会とする。

 県南地方でも市民有志や自治体が各種行事を予定。花巻市愛宕町の妙円寺では犠牲者追悼と復興祈る「勿忘(わすれな)の鐘」を突くほか、花巻ユネスコ協会は市役所前にある大手門の鐘を打ち鳴らす「3・11鎮魂と復興の鐘を鳴らそう」を行う。

 北上市では黒沢尻22区有志の会が、同市常盤台の常盤台てんぼう公園などで夢灯(あか)りをともす行事を実施。北上ユネスコ協会は同市川岸の染黒寺で、鎮魂と復興を願って鐘を突く。西和賀町は告知端末放送で各家庭に黙祷(もくとう)を呼び掛ける。

 奥州市では発生時刻に合わせてサイレンを吹鳴。金ケ崎町は町役場で、新型コロナウイルス対策をしながら犠牲者追悼式を行い、黙祷や追悼メッセージの読み上げなどを予定している。

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