北上・西和賀

おいらん 優雅な足運び 黒沢尻歌舞伎さくら絵巻【北上】

黒沢尻歌舞伎さくら絵巻で、華やかに入場するおいらん

 北上展勝地さくらまつりの「黒沢尻歌舞伎さくら絵巻」が18日、北上市立花のみちのく民俗村で開かれた。色鮮やかな衣装を身にまとったおいらんや一行が華やかな入場と踊りを披露し、見物客を魅了した。

 黒沢尻歌舞伎保存会(髙橋イ子会長)が主催し18回目。例年、さくらまつり最大の呼び物として桜並木で開いていたが昨年は中止となり、今年も新型コロナウイルス感染拡大防止へ混雑を避けるため民俗村の演舞場に会場を移した。

 おいらん役を務めたのは、10回目となる会社員高橋青利さん(27)=同市下江釣子=。禿(かむろ)や傘持(かさも)ちなどの付き人ら含めて10人が出演し、新型コロナを含めた疫病退散を願い踊った。

 高橋さん扮(ふん)するおいらんは打ち掛けに高げた姿で、「外八文字」といわれる独特の歩き方で入場。「お江戸日本橋」ではひときわ気品のある踊りを見せ、来場者の目を引きつけた。

 他の出演者も曲ごとに優雅に踊り、最後は全員による「並木駒形」で締めた。来場した平泉町内の女性(57)は「初めて見たが、すごく感激した。来年は桜並木で見たい」と声を弾ませた。

 大役を終え、高橋さんは「コロナで個人練習が多くなり大変だったが、本番ではしっかりできた。皆さんの前で2年越しに披露できてうれしかったし、喜んでくださりやってよかった。来年は桜並木で、もっとあでやかに見せたい」と充実した表情で語った。

 髙橋会長は「昨年はできずに残念だった。みんな待っているだけに、今年は何としてもやりたかった。雨も心配したが無事にでき、皆さんにも喜んでもらえて感謝している」とほっとした様子だった。

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