陶芸で賢治の世界表現 早池峰焼星工房展 大迫図書館【花巻】
花巻市大迫町の早池峰焼星工房(星励忍当主)の作品展は、大迫図書館で開かれている。宮沢賢治の世界観が広がるランプシェードをはじめ、趣のある湯飲みやウスユキソウをデザインしたカップなどが並び、来館者の注目を集めている。29日まで。
当主の星さん(71)は大船渡市出身。45歳から陶芸を始め、1997年に同町内に工房を開設。創作活動を続ける一方で、工房内に体験場所を設けるなど陶芸の魅力を広めている。
今回はこれまで作りためた陶芸品約30点をはじめ、写真や同館所有の陶芸の関連図書約20冊などを展示している。このうち夢灯(あか)り・ランプシェード「銀河の旅人」は、表面に無数の星々を施した賢治の「銀河鉄道の夜」を思わせる一品。このほか、陶芸で制作したひな人形などもある。
小さいころからものづくりが趣味だったという星さんは「誰も作ったことのないような作品を作りたい」と語り、「デジタル社会だからこそ、陶芸を見て心を落ち着かせてほしい」と呼び掛けている。
問い合わせは同館=0198(48)2244=へ。