一関・平泉

勝部市長が引退表明 高齢理由に「バトンタッチすべき」【一関】

任期満了に伴う今秋の一関市長選に出馬せず、引退することを表明した勝部氏

 一関市長の勝部修氏(70)は31日、市役所本庁内で記者会見を開き、任期満了に伴う市長選(9月26日告示、10月3日投開票)に「出馬しないことを決意した」と表明した。現在3期目の勝部氏は「仮に4期目に立候補し、4年やるとなると75歳となり、バトンタッチすべきだと考えた」と引退の理由を語った。自身がまちづくりの基軸としてきた次世代の大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の誘致実現に関しては「私の生涯を懸けたミッションだ」と述べ、引退後も実現に向けて力を尽くす考えを強調した。

 会見の冒頭で勝部氏は「10月3日執行の市長選挙に私は出馬しないことを決意した。次の市長が誰になるかは分からないが、私が後継者(を指名する)とか、推薦するとかは、一切なしということで考えている」と語り、今期限りで勇退する考えを明らかにした。

 引退を決断するタイミングについては「はっきりとは意識していなかったが、やはり高齢ということは頭にあった。市長に就任してから引き際を大事にしなければという思いはずっと持ち続けてきた」と説明。

 その上で「(3期目当選直後に)今期が最後になるのではないかという思いで仕事に向き合ってきた。3期目が満了すると71歳。4期目の4年で75歳になると考えた時、バトンタッチすべきだと考えた。最初に就任した時に70歳になったら次は手を挙げない。これがずっと頭にあった。いろいろ考えた中で決断した」と語った。

 一方で県職員時代から関わってきたILCについては、今後も関わり続けながら実現に最大限努力する考えを示した。勝部氏は「工藤巌知事(故人)から直接命を受けて30年がたったが、これは私の生涯を懸けたミッションと認識している。市長の職を離れても何とか実現するようにもっていきたい」と述べた。

 新市長に期待することについては「若い人の若い感覚で、スピード感をもって物事を進める部分が必要になる。これからの行政では特にそうだ」と語った。

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