北上・西和賀

勇壮な舞 半世紀余 「敬老の日」に北星荘慰問 鬼柳鬼剣舞へ感謝状【北上】

北星荘利用者らに演舞を見せる鬼柳鬼剣舞少年団などのメンバー
齋藤施設長(左)から感謝状を受ける菅原庭元

 北上市の鬼柳鬼剣舞(菅原晃庭元)は20日、同市下鬼柳の養護老人ホーム・ケアハウス北星荘(齋藤隆宏施設長)で慰問公演を行った。「敬老の日」に合わせ50年余り続く公演で、踊り手たちは施設外の前庭で勇壮な舞を披露。新型コロナウイルス感染拡大で発表の機会が限られ、施設の出入りも制限される中、半世紀もの間互いに培った絆をさらに深めた。

 鬼柳鬼剣舞は、同市常盤台に施設があった1968年から毎年慰問。施設が同市上野町、現在地に移転後も一度も欠かさず公演し続けてきた。

 コロナ禍にあった2020年も感染防止対策に万全を期し、施設の前庭で公演を継続。今年も晴天に恵まれ、同鬼剣舞は少年団や女性の「め組」を含めた踊り手、はやし手の合わせて19人が出演した。

 両施設の利用者約80人、関係者が見守る中、踊り手たちは「刀剣舞の狂い」をはじめ「カニムクリ」「扇合せ」の3演目を披露。踊り手たちは息の合った躍動感あふれる演舞、アクロバティックな大技を見せ、利用者や関係者からは大きな拍手が寄せられた。

 齋藤施設長が、運営法人の社会福祉法人立正会理事長名の感謝状を菅原庭元に贈呈。20歳から慰問公演している菅原庭元は「施設が常盤台にあった頃から、皆さんとの交流を楽しみにしてきた。もう54年目になると思う。コロナ禍の中でも受け入れてもらい感謝している」と思いを語った。

 コロナ禍の長期化で鬼柳鬼剣舞も発表の機会が激減しており、踊り手筆頭・一剣舞を務める高橋邦治さん(40)は「ありがたい機会を頂き、みんな気合いが入っていた。久々に皆さんの前で踊れてよかった」と充実した表情。自身も中学時代から公演し続け「毎年『来年も必ず来ます』と言う。その気持ちでやっている」と語る。

 利用者も「元気をもらった」「楽しかった」「みんな頑張ってくれた」と笑顔が弾けた。齋藤施設長は「利用者も楽しみに待っており、50年を超え毎年必ず来てくれて本当にありがたい。利用者もメンバーの成長を見守っており、子供の頃から来たメンバーが成長し団体の中心になっているのは感慨深い」と感謝した。

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