北上・西和賀

世界遺産 市民の目で 文化財展で写真紹介 ユネスコ協【北上】

北上市生涯学習センターのミニギャラリーで開かれている「市民の見た世界遺産と北上の文化財展」

 北上ユネスコ協会(澤田育生会長)主催の第18回「市民の見た世界遺産と北上の文化財展」(岩手日日新聞社など後援)は11日、北上市大通りのおでんせプラザぐろーぶ3階の市生涯学習センターミニギャラリーで始まった。市民が撮影した国内外の世界遺産の写真や高校生らの写真作品が展示され、来場者の目を楽しませている。13日まで。

 同展は「平泉」の世界遺産登録を後押ししようとスタートし、登録後も身近な歴史遺産を見直し、人類の宝について一層理解を深めてもらおうと継続している。数年前からはユネスコ活動の一つである次世代育成の観点から、市内高校生や北上コンピュータ・アカデミーの学生が撮影した写真も展示している。

 世界遺産関係では、平泉町の中尊寺、毛越寺の鮮やかな紅葉を切り取った作品や2021年に世界遺産登録された一戸町の御所野遺跡、スイスのユングフラウ、フランスのベルサイユ宮殿、アフガニスタンの危機遺産になっているバーミヤンなど約40点が展示されている。

 「北上の桜今昔」と題したコーナーでは、現在の展勝地の様子と、1952年に撮影された花見風景などの写真が並べられ、時の移ろいをしみじみと感じることができる。北上市の文化財展は、立花毘沙門堂、如意輪寺などの資料が写真パネルで紹介されている。

 県立黒沢尻北、県立北上翔南両高校の写真部と北上コンピュータ・アカデミーの写真広報部の作品は、フォトコンテスト入賞作を含め合計34点が展示されており、新しい視点で被写体をとらえた作品がコロナ禍で沈みがちな心を明るくしてくれるようだ。入口付近には市華道協会による生け花「春をいける」が飾られ、会場に彩りを添えている。

 同協会の上原耕太郎担当理事は「開催自粛も考えたが、中断すると再開が一層難しくなると思い準備を進めてきた。御所野遺跡や展勝地、高校生らの写真など価値ある展示なので、できれば見てほしい」と話している。入場無料。時間は午前10時~午後5時。

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